石神井松の風文化公園(練馬区石神井台1)で9月23日、10月10日に開催する「みどりの風 練馬薪能(たきぎのう)」の記者会見が開かれた。(練馬経済新聞)

 能舞台を設置する「花と木立のひろば」

 薪能は、主に野外に設置された舞台の周囲にかがり火をたき演じる能楽。区内では今回が初開催といい、人間国宝で練馬区名誉区民の能楽師・野村万作さんがプロデュースし、同公園内の「花と木立のひろば」に能舞台を設置する。演目は狂言「二人袴」、能「船弁慶 前後之替(ぜんごのかえ)」。

 出演は、重要無形文化財総合指定保持者の梅若万三郎さん・泰志(やすし)さん・志長(ゆきなが)さんの三世代と、野村さん・萬斎さん親子二世代が共演する。そのほか、仕舞の松木千俊(ちとし)さん、武田尚浩さん、宝生欣哉(きんや)さん(ワキ)、一噌(いっそう)幸弘さん(笛)、柿原崇志さん(太鼓)など、同区ゆかりの能楽師が多数出演する。

 前川燿男(あきお)区長は「練馬区はこれまで日本の一流の文化を鑑賞する機会を提供できなかった、今回の薪能では大変豪華な顔ぶれが実現でき、お二人には心から感謝を申し上げたい」と話す。

 梅若さんは「よい環境で能を舞わせてもらえるのは能役者の冥利(みょうり)に尽きる。幻想的な雰囲気が出るよう私も頑張って望みたい」と話す。

 野村さんは「だいぶ前、狂言のせりふを覚えるために石神井公園まで自転車で行ったり、近所のすし店に通ったりした時に、この場所を見て『いい場所があるなぁ』と思っていた。初めて実現することができうれしく思う。今回のように適当な広さであれば理想的な薪能ができると思う」と笑顔を見せる。

 野村さんは「長くこの辺りに住んでおり、さまざまな場所を巡るとつい仕事のイメージを持ってしまう。照姫まつりの照姫をテーマにした新しい能ができないかと考えたこともあった」とのエピソードも明かす。

 17時開演。会場内には無料の立ち見スペースも設置し、大型ビジョンによる薪能のライブ映像を投影する予定。

 そのほか、地元石神井を中心に活躍する石神井町囃子(はやし)連などが出演する「みどりの風 区民コンサート」も同時開催する。13時30分開演。入場無料。雨天中止。