クレジットカードを利用する機会が増加する一方で、不正被害も増加している。被害額の約6割が番号盗用だった。

 一般社団法人日本クレジット協会は12月28日、平成28年10月分のクレジットカード動態調査の集計結果を発表した。調査はクレジットカード信用供与額の月次の動向を把握するため、クレジットカード発行会社29社を対象に毎月実施されている。

 10月のクレジットカード信用供与額合計は4兆1,700億9,900万円で、前年同月比で7.9%増加した。内訳をみると、クレジットカードショッピング信用供与額が4兆199億2,300万円で同8.3%増、キャッシング融資額が1,501億7,600万円で同0.5%減だった。

 過去の推移をみると、クレジットカード信用供与額合計は、平成26年が前年比10.5%増、平成27年が同5.9%増で、毎年のように増加を続けている。平成28年に入っても毎月のように前年同月を上回っており、年間でも前年を上回る見込みだ。ただ、キャッシング融資額については平成26年が同3.8%増だったのに対して、平成27年が同0.7%減と増加に一服感があり、平成28年に入ってからも2月と6月を除いて前年同月を下回っている。

 クレジットカードの利用が拡大する中、一般社団法人日本クレジット協会は28日、平成28年第3四半期(7月から9月 海外発行カードを除く)のクレジットカード不正使用被害の集計結果を発表した。

 平成28年第3四半期のクレジットカード不正使用被害額は、番号盗用による被害額が21億7,000万円(構成比63.6%)、偽造カードによる被害額が6億4,000万円(同18.8%)、その他の不正による被害額が6億円(同17.6%)で、あわせて34億1,000万円の被害が発生した。全体の被害額は前年同期より3億5,000万円多く、1月から9月までの累計ではすでに106億8,000万円に達している。過去の年間の被害額は、平成26年が113億9,000万円、平成27年が120億円で、平成28年はこれを上回ることが予想される。

 近年は、インターネットの通信販売や店舗での買い物などでクレジットカードを利用する機会が増えている。クレジットカードやカード番号を取り扱う際には、細心の注意を払う必要がありそうだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]