第29回東京国際映画祭(10月25日〜11月3日)の「Japan Now」部門では、岩井俊二監督の特集「監督特集 岩井俊二」が上映される。10月4日に日本外国特派員協会で記者会見が行われ、岩井俊二監督が登壇。アニメーション作りへの意欲を聞かれた岩井監督が「すごくやりたい」と強い思いを明かした。

「監督特集 岩井俊二」では、今年公開された『リップヴァンウィンクルの花嫁』をはじめ、『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(93)、『Love Letter』(95)、『スワロウテイル』(96)、『ヴァンパイア』(11)の5作品が上映される。会見には、「JAPAN NOW」部門プログラミングアドバイザーの安藤紘平、東京国際映画祭ディレクター・ジェネラルの椎名保も出席した。

今回の特集では上映されないものの、『花とアリス殺人事件』(15)で初のアニメーション長編作品に挑んだ岩井監督。記者からアニメーションへの意欲を聞かれると、岩井監督は「日本のアニメーションとは作り方が違って、岩井流の作り方でアニメーションを作っている」と切り出し、「今もミュージッククリップをアニメーションで製作中」と告白。「実写とは全然違う、絵描きとしての楽しみがある。実はものすごくやりたい。欲張りだけれど、実写をやりながら、アニメもやりたい」と明かした。

アジア、アメリカでも人気のある岩井監督だが、「今年、ヨーロッパでは『花とアリス殺人事件』を上映していただいて。現状、ヨーロッパではアニメ監督だと思われている。そちらのファンにも、ぜひアニメをお届けしたいと思っています」と話していた。

特集上映という機会を得て、「非常に光栄」と喜びをかみしめた岩井監督。劇場公開時には「言い知れぬプレッシャーがあって、何も楽しめない(笑)」と監督としての悩みがあるそうだが、「リラックスして映画ファンの方と向かい合って、一緒に映画を楽しめる。ちょっとバケーションに近い。楽しみしかない」と監督自身、特集上映に向けて期待でいっぱいの様子だった。【取材・文/成田おり枝】