長く読み継がれるロングセラーには理由がある。先人たちの名言が心にしみる作品を厳選してみた。すでに読んだことがある方にも、あらためて読んでほしい至極の小説を紹介する。

大スケールで描かれる恋愛小説のベストセラー

エミリー・ブロンテ作の『嵐が丘』は世界の十大小説にも数えられる傑作。物語の舞台となる『嵐が丘』(屋敷の名前)で長年家政婦を務めた女性が、この場所を舞台に繰り広げられた主人公たちの過去を語るという形式がとられている。
狂気とも思える愛情とその反動が引き起こす憎悪..... 最愛の女性キャサリンを失い、復讐の鬼となった主人公のヒースクリフの「この世はすべて、かつてキャサリンが生きていたこと、おれがあいつを失ったことを記したメモの、膨大な集積だ!」というセリフは非常に印象的だ。数多くの翻訳本が出ている本書だが、河島弘美訳の岩波書店版が非常に読みやすく、はじめての人にはオススメしたい。一度、読み始めるとグイグイと引き寄せられてしまう魅力がある。

時代を超えて読み継がれる恋愛小説の金字塔

心の機微をとても細かく描いた永遠の名作、夏目漱石の『こころ』。
遺書(告白)を読むという形式で展開する複雑さがあるが、人物設定は「先生」と「K」、「お嬢さん(奥さん)」と聞き手の「私(大学生)」で構成され非常にシンプル。本作で読者は先生の秘められた思いをこっそり聞かされる。
文章が綺麗で、名言に満ちあふれた本作。先生が私に語ったセリフの中に「自由と独立と己れとに充ちた現代に生れた我々は、その犠牲としてみんなこの淋しみを味わわなくてはならないでしょう」との一節があり、執筆から100年後の現代人の心を言い当てている。何度でも読みたい、おすすめの1冊だ。

「現代の聖書」とも称させるSF小説の傑作

『アルジャーノンに花束を』は2014年に亡くなったダニエル・キイスの代表作。奇想天外なSF小説だが奥が深い傑作だ。
主人公のチャーリイ・ゴードンは32歳だがIQ(知能指数)は68で、8歳並の知能しかない知的障害者だ。しかし、知能を高める実験的な手術を受けることにより、彼のIQは185まで急上昇。そのことによりチャーリイの観ている世界は180度変わる。
「知識を得ることができれば幸福も得られるとは限らない」という名言は心に響くものがある。なお、ダニエル・キイス作のノンフィクションの『24人のビリー・ミリガン』も併せて読んでおきたい。多重人格者ブームの火付け役的な作品だ。
まとめ 『嵐が丘』も『こころ』も多くの人が名前を知っている作品だ。また、『アルジャーノンに花束を』も日本のTVドラマでもリメイクされて聞いたことがある人が多いだろう。多くの人に支持される傑作にはそれなりの理由がある。

『嵐が丘』も『こころ』も多くの人が名前を知っている作品だ。また、『アルジャーノンに花束を』も日本のTVドラマでもリメイクされて聞いたことがある人が多いだろう。多くの人に支持される傑作にはそれなりの理由がある。