BLにはなんとなく興味があるけど、いきなりハードなものはちょっと..... と感じている人もいるだろう。そんなあなたでも、堂々と気兼ねなく購入できるBL全開の一般小説を紹介する。 男同士のとっても熱いつながりを感じてもらえるはずだ。

BLファンでも、そうじゃなくても楽しめる小説

『夏の塩』は榎田尤利のデビュー作であり、BLの枠を超えて、質の高い一般小説としていろいろな人が楽しめる。
味覚障害がある青年、魚住真澄は、友人の久留米充と同居をはじめる。隣人のインド系サーリムや久留米の元カノ、マリを含めてストーリーは展開していく。続編の『夏の子供』も併せて読みたい。

中学生男子の内面を描いたSF&ミステリー小説

後藤みわこ作『ボーイズ・イン・ブラック』は男子中学生たちの活躍を描いた学園物語だ。
表紙はBLだが中身はあくまでも一般小説。ミステリーやSF的な要素も含まれるが、非常に読みやすく、軽い気持ちで楽しめる。少年たちの内面もまじめに描かれ女性なら多くの人が楽しめる作品だ。

ピュアで不器用な大学生男子の成長を描く

『無花果少年(イチジクボーイ)と瓜売小僧(ウリウリボウヤ)』は橋本治の「桃尻娘」シリーズの第4部。何となく受け身で生きている磯村くんと、ゲイで自身のアイデンティティを求める木川田くんの同居物語だ。人間関係の形成が苦手な2人の男子大学生の成長を丁寧に描いている。BLとしても、一般小説としてもおもしろく、他の「桃尻娘」シリーズとともにオススメしたい。

少年たちのせつない恋を丁寧に描くシリーズ第1弾

『白昼堂々』は2人の少年たちの恋を丁寧に描いた小説だ。一般小説の中でもかなりBL色が強い。名門の華道家元の若跡継ぎ、原岡凛一と、アメリカンフットボール部のエース氷川享介との恋だ。典型的なBL的な設定になっているが、筆者、長野まゆみの文学的なテクニックで、凛一と享介の世界に誘われて行く。BLワールドや長野ワールドにハマる1冊だ。シリーズは『碧空』、『彼等』、そして『若葉のころ』から成る。

従兄に憧れて軍人を志す少年の純粋さを表現

加賀乙彦作の『帰らざる夏』は谷崎潤一郎賞を受賞した名作だ。精神科医でもある作者自身の体験がベースになった長編の一般小説。主人公は陸軍将校の従兄に憧れ、戦時中に競争倍率100倍の難関を超え、念願の陸軍幼年学校に入学し、軍人としてのエリート教育を受ける。戦時下の特殊な状況を過ごす少年のピュアな心の悲劇を丁寧に描いている。

一般小説とBLのしっかりとした線引きは難しいが、はじめての人でも読みやすい作品を5つ厳選してみた。今回、紹介した作品を読んで少年たちのピュアな心に触れ、BLファンになる人も増えるかもしれない。なお、BLワールドは一度ハマると、なかなか抜け出せないと言われているので気をつけて読むことをオススメしたい。