層の厚い男性作家。その中でも今回は特におすすめの作家と、彼らの絶対におさえておきたい作品を紹介する。大きな賞を受賞した作品から、知られざる名作まで彼らの作風を表現する本を厳選してみた。

スリル満点のエンタテインメント巨編

『ゴールデンスランバー』は2008年本屋大賞と山本周五郎賞を受賞した伊坂幸太郎の話題作だ。
いきなり首相爆殺の濡れ衣を着せられた青年 青柳雅春。彼を陥れる陰謀とは何か.....。
緻密な伏線をはった物語の構成に思わず脱帽してしまう本作は、ケネディ元大統領暗殺犯とされたリー・オズワルドにイメージが重なり引き込まれてしまう人も多いだろう。
本書からは人間同士の「信頼」の大切さを実感させられる。

岩井俊二 × 乙一の豪華コラボ作品

乙一は『GOTH リストカット事件』で本格ミステリ大賞を受賞している実力派作家だ。小説だけにとどまらず、映画の脚本や絵本などでも多才ぶりを発揮している。
今回紹介するの『花とアリス殺人事件』は、岩井俊二の長編アニメを乙一がノベライズした作品だ。映画の筋書きに忠実だが、とても読みやすく乙一風の文体で作品が楽しめる。

ノーベル賞候補、村上春樹の回顧録

『走ることについて語るときに僕の語ること』は趣味のランニングを通じて、村上春樹が語る彼の内面を語るエッセイ。
多くの小説を世に送り出している村上春樹だが、彼自身のこと書いている本はそれほど多くはない。村上春樹や彼の作品を知る上で貴重な資料であるとともに、多くのランナーの共感が得られるだろう本作は24ヶ国語に翻訳され世界中で愛読されている。

40年以上愛される赤川次郎の初期作品

原作を担当した『セーラー服と機関銃』が、2016年春に橋本環奈主演の『セーラー服と機関銃-卒業-』として再び映画化となり、改めて話題になった赤川次郎。
数多くの作品を多く世に送り出している赤川次郎だが、今回紹介するのは彼の初期の作品であり、今も読み継がれている『三毛猫ホームズの推理』だ。本作は40年以上前の作品であるが、今、読んでも全く古さを感じさせず引き込まれていく。
赤川次郎らしく読みやすいリズミカルな文体でまとめられている本シリーズ。2015年にはシリーズ50冊目も出版され『セーラー服と機関銃』とともに現代も愛される作品となっている。

若い頃から、30代、40代になっても第一線で活躍する作家の作品4冊を選んでみた。いずれも実力の4人。これからの活躍も楽しみだ。