日本人ノーベル文学賞受賞者として日本が誇るべき川端康成と大江健三郎。名前は知っていても、作品や人となりまでは知らないという人も多いことでしょう。

川端康成ってどんな人?

まずは川端康成の人となりと作風をご紹介します。川端康成の生まれは1899年。子供時代は医者をやっていた父と大阪で暮らしていましたが、父の死後、母に連れられ茨木市に移り住みました。そんな川端康成が作家を目指したのは、中学2年生のころ。この時からあらゆる文学作品を読み漁り、めきめきと知識を吸収していき、1923年にはかの有名な文藝春秋に「林金花の憂鬱」を掲載しました。川端康成の作風として最も特徴的と言えるのが、文章の美しさです。とにかく日本語が綺麗に整っており、表現の仕方も日本的に綺麗なもの。これはよく他の文豪と比較される部分でもあり、いまだに日本語の美しさで川端康成に敵う作家はいないとされています。

川端康成の代表作「舞姫」

川端康成作品はどれをとっても名作ですが、ひとつを選ぶとなると「舞姫」となるでしょう。「舞姫」は夢を捨ててしまったプリマドンナの家族の、それぞれの孤独や不安をベースに人間関係を描いていった作品。家族はまるでニートのような父親や、何にでも冷めた対応しかできない息子など、とにかく問題がある人間ばかり。そして、そんな日常が長続きするはずもなく、どんどんと崩れていく家族の関係というものを読み取ることができます。川端康成で重要な位置づけとなる魔界が初めて登場する作品でもあるので注目して読んでみてください。

大江健三郎ってどんな人?

大江健三郎は1935年生まれ。23歳という異例の若さで芥川賞を受賞した経歴を持っており、石原慎太郎や開高健と共に新世代作家として注目されました。作風としては、今では当たり前となったグロや性的な描写が多く、戦後日本の恐怖の部分を描くことも。戦争や社会問題に対して少し独特の見方をしている部分があり、批判をうけることも少なくないようです。

大江健三郎の代表作「個人的な体験」

大江健三郎の代表作である「個人的な体験」の主人公は27歳のバードという青年。このバードについに子供ができようとしたが、なんと子供は異常を持って生まれると告げられてしまう。そこから荒れ狂うバードは、性交渉に明け暮れます。大江健三郎得意の性的描写を中心に大人になるというのはどういうことなのかを描いているので、是非読んで自分なりの答えを出してみてください。

川端康成に大江健三郎、彼らの残した作品はどれも心に響く名作ばかり。今後も日本の代表作として語り継がれていくことでしょう。