ある日いるはずの猫のミーちゃんがいなくなる。周りは初めてその存在の大きさに気づき、猫を通じてつながり始める。そんな猫ちゃんのお話にだれもがほっこりし、そして心温まるすてきな小説が「迷子のミーちゃん」 です。

迷子になってわかる、ミーちゃんの存在

猫のミーちゃんを作者とお母さんの2人で探します。探していると2人の知らない商店街の人たちとミーちゃんとの深い関わりがわかってきます。誰もミーちゃんの存在を気にかけている、それが廃れた商店街の人々と一つ一つが密接に結びついているということを気づかせてくれるのです。ミーちゃんがいなければ決して知ることのなかった人々。でもミーちゃんがいたからこそ、みんなとつながることができたのです。

ノンフィクションだからこそ引き込まれる魅力

この作品はなんといってもノンフィクション。だからこそほっこりとしまし心温まるのです。日常生活とかけ離れた奇抜な状況であればこういった気持ちにはなれなかったでしょう。ここはありふれた家庭に、ありふれた出来事が人々を心配させ、皆がひとつになってミーちゃんを探し出す。ミーちゃん姿を見て皆がほっこりするのです。

「先生と迷い猫」という映画にも

2015年秋に公開された映画「先生と迷い猫」、その原案となったのがこの「迷子のミーちゃん」です。校長先生を扮する主人公とその妻が生前可愛がっていた地域猫との物語です。この猫を通じて堅物で偏屈な校長先生である主人公との妻への愛を描いています。「迷子のミーちゃん」と同じく、猫を通じて今まで当たり前のような存在だった、または普段では気付かなかったことに気づくそういった心の温まるストーリーとなっています。

ミーちゃんが大切な何かを思い出させてくれる

普段なら普通の存在だったかもしれないねこ。周りに可愛がってもらっているミーちゃんぐらいだと思っていたのに、いざいなくなってみると周りの人たち一人一人がそれぞれ気にかけてもらえる存在。それが結局人と人とのつながりなっていき、小さな命の存在が実は大きな役割を果たしていることに気づく。失ったときに初めて、またなくしたときに初めてその存在価値に気づく。自分の身の回りでも案外見落としていたものが実は大切な存在だったのでは無いかと考えさせてくれるのです。

「迷子のミーちゃん」 は現代社会において忘れてしまった、人とは何か、大切な存在とは何かをミーちゃんを通じて知ることができる小説です。心からほっこりできて、心温まる本当に素敵な作品だといえます。家族とまたは大切な人と見れば優しい気持ちになれるでしょう。