伊坂幸太郎の作品は一言で言うと「奇想天外」。型破りで独創的な発想は誰も想像がつかないストーリーとなる。昨年映画にもなった「グラスホッパー」を含め、今回は映画化原作4冊を紹介します。

「重力ピエロ」 2009年公開、主演:加瀬亮、岡田将生

本作は 第129回直木賞候補作品、第57回日本推理作家協会賞長編、及び 連作短編集部門候補作品、第1回本屋大賞ノミネート作品と、数々の賞に顔を出すほどの人気作だ。映画化されて当たり前といえばそれまでだが、タイトル「重力ピエロ」も非常に興味をそそる。仙台で起こる連続放火事件。この事件を二人の兄弟がなぞ解きをする。そしてそのなぞ解きの先にあるものは。冒頭から読者の興味を引きつけるだけのミステリアスな作品。堅苦しくなく作者の遊び心が要所要所に散りばめられている。しかしそれはあくまで伏線にしかすぎず、読み手に推理させ予想させる伊坂幸太郎ワールドにどんどんと引き込まれていく作品。

「ラッシュライフ」 2009年公開、主演:堺雅人

単純に1つのストーリーだけで終わらせようとしないのが伊坂幸太郎の作品です。そこには若い女性作家が出てきたり泥棒を仕事としている男が出てきたりなど、ここに登場する老若男女すべてが複雑に絡みあって1つのストーリーを作り上げていく。計算された時系列に並ぶ複数のストーリーがすれ違いながら進行していく。一本の筋が通った時に流石だと思わずにいられないそんな作品なのです。

「ゴールデンスランバー」 2010年公開、主演:堺雅人

本作は2008年本屋大賞、第21回山本周五郎賞受賞作品です。大学時代の友人に呼び出され久しぶりに会った主人公。友人の車の中で居眠りしてしまい、目覚めると、すぐ前の通りでは新総理大臣に就任した地元出身政治家の凱旋パレードの真っ最中。友人は悲痛な表情で、「おまえ、オズワルドにされるぞ」と告げられる。直後、爆発によってパレード中の新総理は死んでしまう。主人公は「総理大臣暗殺犯人」として追われることになる。主人公の運命やいかに? 逃げて逃げて逃げるお話しです。

「グラスホッパー」 2015年公開、主演:生田斗真、浅野忠信、山田涼介

おススメの4本目は120万部を突破した「グラスホッパー」。交通事故に見せかけ、ターゲットを暗殺する裏社会に存在する「押し屋」と呼ばれる殺し屋。平凡な一般人である鈴木は妻をひき逃げ事故で亡くすが、この事故を意図的に仕組まれた事故だと疑い、教師を辞め裏組織に潜入する。この作品も伊坂作品らしく複数のストーリーが同時に展開して、アクション・ミステリー要素は勿論、一つのドラマとしても楽しむことが出来る。