「あなたの暮し」の商品試験はメーカー側から反発を受け、家電量販店はその評価に疑問を抱く。小橋常子(高畑充希)と花山伊佐次(唐沢寿明)は当初、外部からのいわれなき中傷など意に介しませんでした。でも愛読者のためにも、「大東京新聞」の提案である公開の商品試験を実施することにします。その結果は…。NHK朝の連続ドラマ「とと姉ちゃん」9月12日週(朝8時から放送)「常子、小さな幸せを大事にする」は、いよいよアカバネ電器製造と決着をつけることになります。

「23週目(常子、仕事と家庭の両立に悩む)」のおさらい(133話〜138話)

たび重なるアカバネ電器製造の社長・赤羽根憲宗(古田新太)のいやがらせにも屈せず、「あなたの暮し」は順調に固定の愛読者を増やし、発行部数40万部にまで成長しました。しかも当時としてはめずらしい、広告掲載一切なしの生活情報誌です。
「大東京新聞」の記者・国実恒一(石丸幹二)は、その一出版社の活躍に興味を持ちます。そして常子に「あなたの暮し出版」を取材させて欲しいと申し込みます。だがその時は、何者かによる原稿破棄事件が起こり、徹夜で常子も花山も原稿作成の途中。「今は忙しい」と花山は断るのです。

その頃、星野武蔵(坂口健太郎)に名古屋支社への転勤命令が下されます。
常子と再会し、お互いの気持ちを確かめ合った二人。大樹(荒井雄斗)と青葉(白鳥玉季)も常子に懐き、付き合いを深めたかった星野。でも大樹のために名古屋行きを決心します。
別れの日、常子は4人で過ごした時は「幸せでした」と告げ、星野も「常子さんは僕の誇りです」と言いながら、二人はお互いの道を歩むことにしたのです。

いっぽう「あなたの暮し」では、週刊誌で商品試験の偽装疑惑が報道されます。しかも、全国紙の「大東京新聞」が“「あなたの暮し」への疑問”というタイトルで記事を発表。
常子は受難続きの日々に追われ、商品試験は企業のためでもあると信じて「あなたの暮し」を作り続けてきたことに、疑問さえ抱くようになりました。
でもそれを打ち破り、とと姉ちゃんにヤル気を起こさせてくれたのは、花山編集長以下、商品試験に誇りを持ってやり続ける社員だったのです。

「139話」常子、ついに商品の公開試験を受託!

週刊誌から商品試験の偽装が疑われ、大手新聞社からは“「あなたの暮し」への疑問”として、会社自体の信用性も疑われることになった「あなたの暮し出版」。花山は断固としていわれなき中傷記事を無視しようとします。
それでも社会的に発行部数40万部に達した「あなたの暮し」には、説明する責任があると追いつめる「大東京新聞」の記者・国実は、アカバネ電器製造の村山健太郎(野間口徹)ほか各メーカーの担当者と一緒に「あなたの暮し出版」に乗り込んで来ました。
そして疑惑を晴らすために、商品試験を一般公開してみてはどうかと、常子に提案します。しかし、自社の商品試験に絶対の自信を持つ花山は、その提案を拒否しました。

その頃、水田家が洗濯機を購入しました。当時の洗濯機はまだまだ高級品で、直接使っているところを見ることはあまりできません。そこで常子と美子(杉咲花)は取材方々、久しぶりに鞠子(相楽樹)の家を訪問します。
そこにご近所の主婦の方もやってきて、自分たちは「あなたの暮し」の商品試験を信じているのに、週刊誌や新聞の記事が腹だたしいと言いだします。実は常子も同意見です。常子は何か考えることがあったのか、美子に、会社に行ってみると言いだしました。
休日ですが花山が出社していると思ったからです。
果たして、花山は読者からのハガキを読んで、何事か考えていました。
期せずして常子と花山は同じ考えだったのです。
「あなたの暮し」を信じてくれる読者のためにも、商品試験の正当性を証明しようと、戦う決意をしたのです。そして公開試験を受諾したことを国実に伝えるのでした。

「140話」アカバネ電器製造の部下が隠した秘密とは?

戦うことを決意した以上は、その前の準備が大切。常子は、洗濯機の商品試験を公開するにあたってテスターを公募します。
美子は、巷にモノがあふれだし、様々な家電製品も増えてきた時代に、主婦の生活は一変したはずと考え、「キッチン森田屋」の森田照代(平岩紙)や中田綾(阿部純子)などの昔なじみを集めアンケートを書いてもらいます。
照代はさらに知り合いにも声をかけ、大量の記載されたアンケート用紙を「あなたの暮し出版」に持ってきてくれました。

その頃、公開試験のことを知ったアカバネ電器製造の社長・赤羽根は、薄暗くなった社長室でいよいよ最終的な手段を講じるべく策を練っているところでした。
ところがその赤羽根の知らないことが実はありました。
小さい町工場の頃から苦労を共にしてきた部下の村山と酒井秀樹(矢野聖人)が、自社の洗濯機に重大な欠陥がある事を赤羽根に黙っていたのです。
そして、「大東京新聞」主催のもと、洗濯機の公開試験が行われました。
司会は国実記者。各メーカーの担当者はもちろんのこと、アカバネ電器製造の面々も出席。「あなたの暮し」の常子、花山、社員一同、その結果に固唾を飲むことになったのです。

「141話」アラ探しだと、突然怒り出す赤羽根

一般公開による商品試験は「大東京新聞社」の駐車場で行われました。各電器メーカーの各々の担当者が、自社製品の商品試験のやり方を説明していきます。それは一見科学的で理にかなった方法のように感じるのですが…。
最後に、「あなたの暮し」の商品試験のやり方を常子が説明します。でもそれは、あまりにも素人的な試験の方法なので、メーカー側や参加者の失笑を買うことになってしまいました。
ところが実際に目の前で公開試験を実施しているうちに、メーカー側には一つだけ欠点のあることが分かりました。それは主婦目線になっていないことです。
例えば、汚れ落としの試験でも、メーカー側は布地に各種の汚れを付着させ、その結果を発表していますが、実際のワイシャツの汚れをテストしてみると、脱水時にボタンがぼろぼろ破損してくることが分かりました。これではかえって主婦の労働を増やすだけになってしまいます。
「あなたの暮し」では日常使っている洋服や下着を使って汚れ落としの試験をしているので、当然評価は違ったものになります。
その評価の違いが「大東京新聞」の国実記者にも、参加者にもだんだん分かってきました。
とくにアカバネ電器製造の洗濯機は、屋外で使った時にタイマーが破損したり、水量調節ができなくて洗濯中に水があふれ出したり、水まわりの見えない部分に錆びやすい材質を使っていたりと、ここでも低い評価になったのです。
逆切れした赤羽根は言います。「この試験はアラ探しをしているにすぎない。少しでも多くの人に使ってもらうために、安く売って何が悪いんだ!」。花山も応酬します。「安くてもすぐ壊れたら何の意味もない!」。
ついに「あなたの暮し」とアカバネ電器製造は直接対決になったのです。

「142話」「あなたの暮し」の正当性が実証される!

公開の商品試験は、アカバネ電器製造にとって「あなたの暮し」の評価をひるがえす絶好のチャンスと考えていたのかもしれません。でも、自社製品の欠陥をかえって公にすることになってしまいました。
「我々は消費者のお望みどおりの商品を提供しているだけだ。あとは買った人の責任だろうが!」と吠える赤羽根。何でそれを邪魔するんだと、花山に食ってかかります。
そこに割って入ったのが常子です。「だからと言って、ささやかな幸せを犠牲にしてはいけない」と。
みんな一生懸命お金を貯めて、豊かな文化の象徴である電化製品を買うのは“ささやかな幸せ”が欲しいから。それが不良品で壊れたり、使用中に怪我を負うような事故にあえば、ささやかな幸せが奪われてしまうと、常子は消費者が何を求めているかを会場にいる全員に伝えるのでした。
そして花山が、アカバネ電器製造の洗濯機に使われているプラグには、鉄製のものに金メッキを施して真鍮に見せかけていることを伝えました。これは規格違反です。「大東京新聞」の国実もこれには驚き。新聞でこの事は発表すると、とどめの一発を赤羽根に見舞います。
こうして「あなたの暮し」の商品試験の正当性は実証されたのです。
後日、赤羽根が新聞で規格違反について陳謝している記事が載りました。たび重なる「あなたの暮し」とアカバネ電器製造との戦いは、こうして終結を迎えたのです。

いっぽう「キッチン森田屋」の店内では、森田宗吉(ピエール瀧)、照代、南大昭(上杉柊平)が話しています。宗吉も寄る年並みで現役から引退。店を大昭に譲ろうとしていたのです。大昭は、譲るなら身内である森田富江(川栄李奈)や長谷川哲典(浜野謙太)に、と固辞しますが、宗吉の、「お前を身内と思っている」との一言で、「大将、女将さんありがとうございます」と、お店を任されたことを感謝するのでした。
そんなところへ美子が入ってきて…。

「143話」店を任された大昭が美子にプロポーズする

森田宗吉(ピエール瀧)、照代から、今日はお休みしていいよと許可をもらった南大昭(上杉柊平)は、美子と一緒に表をぶらつくことに。美子はどこにいく? と久しぶりのデートを楽しんでいます。
大昭は、宗吉や照代から言われたこともあり、意を決したようです。
「俺のためにお味噌汁を作ってくれないか」と照れながら美子に言います。
だって、料理なら大昭のほうが上手なのに、といぶかしく思った美子ですが、「そう言うことじゃないんだ。…結婚しよう」とあらためて大昭が言うと、突然のプロポーズでしたが素直にうなずくのでした。

そして小橋家で、とと代わりの常子やかか・君子(木村多江)を前に大昭は、「美子さんを僕に下さい」と頭を下げるのでした。
数日後、小橋家では水田家の面々も加わり、ささやかながらも大昭と美子の結婚の祝いが始まりました。その席上、水田正平(伊藤淳史)が二人の馴れ初めを聞いて、それが、大昭が作ったポテトサラダだと言うことが分かり、話しは盛り上がります。
また、住まいのことに話題が移ると、水田がゆくゆくは常子が大きな家を建てたら、一緒に同居しようと言いだしました。大昭と美子も同じことを考えていたので、その案に乗り、みんなで一緒に住む約束になったのです。
その時…。
玄関口で誰か大きな声をあげています。何事かと思っていると、なんと10数年ぶりに叔父の鉄郎(向井理)が訪ねてきたのです。しかも、奥さんまで連れてきて。

「144話」叔父・鉄郎が12年ぶりに妻を連れて上京

鉄郎は奥さんとなった小橋幸子(岩崎ひろみ)をみんなに紹介します。いまは新潟の魚沼で米農家をしていることも伝えます。そして、別れてからも常子たちのことは気にしていたが、先日の新聞で「あなたの暮し」が常子たちの作っている雑誌だと知り、駆けつけてきたのだと言いました。
この間の音信不通は12年にもなり、各々が過ぎ去りし日々を懐かしく思いだしているようです。
そして現在…。
鞠子は結婚し子供ができ、その相手は闇市で顔見知りとなった水田であること。幼かった美子は立派な青年と知り合い結婚することになったこと。常子は出版社の経営者として頑張っていること。
兄・竹蔵が残した3人の姪がそれぞれ幸せの道を見つけたことに、鉄郎は感慨を覚えるのでした。

台所で給仕をしていた君子(木村多江)に鉄郎は言います。鞠子と美子が結婚する姿を兄・竹蔵(西島秀俊)に見せてあげたかったと。でも、自分が大儲けして君子と三姉妹を楽にさせてやろうと考えたが、逆に迷惑ばかりかけてしまったことを、君子にすまなそうに言うのでした。
そんな鉄郎の思いを察したかのように、常子は庭先で鞠子の子供・たまき(須田琥珀)を相手に遊んでいた鉄郎に、「スタアの装い」を持ってきました。鉄郎が命名した雑誌です。
昭和21年。戦後間もないころに創刊して、数々の失敗を経験。それでも鉄郎の、「あきらめないで、もう一度出直せ!」の言葉をバネにして生き続けてきた小橋家と常子。いろいろな事があったとしても、今はその鉄郎の一言に感謝する常子でした。

「次回予告/常子、大きな家を建てる」

昭和39年。23年前(昭和6年)に、とと・竹蔵(西島秀俊)と約束した●家族を守る●妹たちを結婚させる●家を建てる、の最後の約束が実現します。常子は長年の悲願だった大きな家を建てることが出来たのです。鞠子と美子の家族も呼び寄せ、9人の大所帯が一つ屋根の下で暮らすことに。
しかしその喜びもつかの間。君子が緊急入院することになってしまいます。

連続テレビ小説「とと姉ちゃん」公式サイト(http://www.nhk.or.jp/totone-chan/)