武井咲主演、NHK土曜時代劇「忠臣蔵の恋〜四十八人目の忠臣〜」。9月24日(土)午後6時10分に放送された第1話は、討ち入り事件3年前の赤穂藩江戸屋敷が舞台。奥女中きよと、のちに赤穂浪士のひとりとなる礒貝十郎左衛門との恋のはじまりを描く。

赤穂藩浅野家藩主の長矩は、殿中で吉良上野介に対して刃傷沙汰を起こし、即日切腹、浅野家は断絶となった。一方の吉良は何のお咎めもなし。これに不満を抱いた藩の浪士たち47人が吉良邸へ討ち入り、本懐を遂げる。忠臣蔵として知られる赤穂浪士の討ち入り事件である。その事件の陰で、ひとりの女性が48人目の忠臣として活動していた??。

殿の御前で幼なじみの武士と出会う

吉良邸への討ち入り事件の3年前。赤穂藩の江戸屋敷。藩主長矩(今井翼)の妻・阿久利(田中麗奈)に奥女中として仕えるきよ(武井咲)は、藩主の御前で琴を披露することになった。その傍らで鼓を打つ武士がいた。文武に優れた才能を持つ礒貝十郎左衛門(福士誠治)だった。

後日、兄・勝田善左衛門(大東駿介)が通う道場に足を運んだきよは、兄の試合相手が十郎左衛門であることに気づく。兄は十郎左衛門に打たれたあげく、素手で殴りかかるという暴挙に出た。応戦する十郎左衛門。それはふたりが幼き頃に繰り返した戦いの再現だった。きよは十郎左衛門が幼名・門六の成長した姿であったことを知って驚く。

乱暴者の兄を心配したきよは、屋敷に戻る前に牛天神に寄り、兄の狼藉が治まるように願をかける。そこに十郎左衛門が現れる。しばしの間、幼き頃の思い出話に花を咲かせる。

ふたりは身分の違いを超えて、逢瀬を重ねる

十郎左衛門に恋心を抱いたきよだったが、かたや奥女中、かたや殿の寵臣。身分が違いすぎる。それは、許されるはずもない恋。しかし思いは十郎左衛門とて同じだった。屋敷の庭内ですれ違ったおり、十郎左衛門は提案する。きよが外出できるときには、赤い糸を柵に結び付けておいてくれ。それが回収されていたときには、落ち合うことができると。待ち合わせ場所は牛天神。

ふたりは逢瀬を重ねる。しかし、そんな日々も長くは続かない。赤い糸が回収されない日が続いた。そんなおり、十郎左衛門が参勤交代で国元に戻る殿に同行するという話を聞く。そして狭い邸内では隠し事はできぬゆえ、行動には気を付けるよう忠告も受けてしまう。

殿の出立を前にした宴で、琴を演奏することになったきよは、そこに十郎左衛門の姿を認めるが、公の場においてふたりの視線が交差することはない。動揺するきよは演奏を失敗する。

宴のあと廊下ですれ違うふたり。十郎左衛門はそのまま立ち去ってしまうのか……と思われたそのとき。きびすを返した十郎左衛門はきよにそっと告げる。夕刻、牛天神でと。再会した場で、きよは涙ながらに思いのたけをぶつける。同じ思いでいたという十郎左衛門はきよに提案する。身に着けているものをひとつくれまいかと。きよは着物の帯を解き、肌もあらわにし肌襦袢を脱ぐ。十郎左衛門も同じように……。

苔むした神社で、ふたりは肌襦袢を交換する……

竹柵に括りつけられた赤い糸。木立に遮られて薄暗い、苔むした密会の場。そして肌襦袢の交換……。忠臣蔵とは思えない、あまりに官能的なシチュエーション。もちろん、これは映画ではないしNHKであるから、そうした表現は抑えてある。濡れ場にしてもおかしくない肌襦袢の交換シーンも、武井咲の均整の取れた背中が一瞬映る程度。それでも苔の深い緑色を背景にすると、背中はいっそう艶やかに映る。忠臣蔵の恋では官能はひとつの重要な要素だ。今後も、象徴的なもの、あるいは光や色のコントラストなどを使って表現していくのだろう。そうした演出方法にも注目していきたい。

次回第2話は、10月1日(土)午後6時10分より放送

十郎左衛門が国元から1年ぶりに帰ってきた。しかしふたりきりで会う機会はなかなか訪れない。そんなおり、きよに縁談の話が持ち込まれて……。次回第2話は、NHK総合で10月1日(土)午後6時10分より放送。

NHK土曜時代劇NHK土曜時代劇「忠臣蔵の恋〜四十八人目の忠臣〜」 公式サイト(http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/chu-koi/)