王手。なんじゃ、そのザマは。相変わらず弱いの。えっ? もう一勝負だって? ええ加減におのれの実力を認めたらどうじゃ。おぬしはそうやってすぐムキになるからダメなんじゃ。もう少し落ち着いたほうがええぞ。そうじゃ、そんなおぬしに良い本を紹介しよう。「3月のライオン」という漫画なんじゃが、9月30日(金)から10月13日(木)まで1巻無料キャンペーンを実施中じゃ。これを読んで勉強して出直したほうがええぞ。

ただの将棋漫画じゃない!! 人間ドラマの大傑作「3月のライオン」

「3月のライオン」(作・羽海野チカ)は「ヤングアニマル」(白泉社)にて2007年第14号から連載中の将棋を題材とした漫画です。棋士の先崎学が監修を務めています。2016年10月8日よりテレビアニメが放送開始予定になっており、さらに前後2部作として2017年3月18日と同年4月22日に実写映画が公開予定となっている話題作です。

主人公の少年・桐山零(きりやま れい)は、幼い頃に交通事故で家族を失い、父の友人である棋士、幸田に内弟子として引き取られ、15歳で将棋のプロ棋士になりました。しかし、幸田の実子との軋轢もあり六月町にて1人暮らしを始めました。1年遅れで高校に編入しましたが、周囲に溶け込めず校内で孤立し、将棋の対局においても不調が続いていました。ある日先輩棋士に無理やり付き合わされたあげくに酔いつぶされ、倒れてこんでいたところを偶然通りかかった川本あかりに介抱されます。それがきっかけで橋向かいの三月町に住む川本家と出会い、夕食を共にするなど交流を持つようになります。こうした様々な人々と関わる事によって少しずつ零の心境に変化が生じていきますー

という感じで将棋の対決シーンも素晴らしいのですが、そればかりに重点をおいているのではなく、零を中心とした重厚な人間ドラマが展開されます。零はどこか陰りをもった少年で過去に囚われており、心に孤独を抱えています。そんな零も人との出会いや交流によって少しずつですが、心に明るい陽が射し、変わっていきます。この作品を読んでいると、他者との交流がいかに大切かわかります。人は1人では生きていけないのです。
これから寒い季節になっていきますが、せめてこの機会にこの作品を読んで心だけは暖かくしませんか? 必見です。