あの「必殺仕事人」が帰って来た! 2007年より東山紀之・松岡昌宏らが新仕事人として登場して以来、数々の強敵を迎えながら回を重ねてきた「必殺」シリーズ。テレビ朝日で9月25日(日)よる9時から放送された「必殺仕事人2016」では、小五郎が勤める本町奉行所にリストラの嵐が吹き荒れるが、その裏にはある陰謀が渦めいていたのだった。

切ったのは4人。出て来た死体は5人!?

最近江戸では、きれいな着物を着て絵師のモデルになれると少女たちをだまし、その見返りとして少女たちを弄ぶあくどい商売が横行していた。今宵の「的」は、その悪人たち4人。渡辺小五郎(東山紀之)らは、晴らせぬ恨みを晴らすため、今宵も悪人どもを手にかけた。

ところが翌日、小五郎が相棒の結城新之助(田口浩正)と現場に戻ると、始末したはずのない死体が発見された。それは南町奉行所の同心のものだった。お菊(和久井映見)やリュウ(知念侑李)は、前回から仲間に加わった瓦屋の陣八郎(遠藤憲一)が怪しいと睨むが、実はその死体は、油問屋を装ったヤクザの弥助(温水洋一)が、絵師の鬼頭進之助(寺島進)に町方殺しを依頼したものだった。

そんな中、本町奉行所に監察方番頭(かんさつがたばんがしら)の朝比奈藤十郎(安田顕)が視察にやってきた。奉行所内のムダを省くためリストラを行うという。その候補を選べと命じられたのは結城だった。結城には11人の子供がいるが、最近、年頃の長女・お絹(浜辺美波)や妻のはつ(久保田磨希)から冷遇されており、公私ともに頭を抱えることに。
結城は偶然再会した幼馴染みの進之助にグチをこぼすが、冷酷で誰にも肩入れせず無慈悲な進之助は、結城を冷たく突き放すのだった。

初音屋の悪事。それを裏で操っていたのは…

一方、お絹は、誘われるままに油問屋の初音屋に連れて来られていた。ここもまた少女たちを弄ぶあくどい商売人の巣。そこには、絵師として日銭を稼ぎにやってきていた経師屋の涼次(松岡昌宏)の姿があり、弥助に大金を渡されお絹の絵を描けと言われてしまう。

その頃、奉行所では結城の先輩の同心・河原崎(尾見としのり)が奉行所には誰にも欠ける人員がいないことを示すために、一致団結して大きな捕物に向かうことを提案。それには、リストラ候補の選定に頭を悩ませていた結城も大賛成。皆で初音屋に大々的に手入れに入るが、そこはもぬけの殻であった。涼次とお絹もなんとか脱出した。
翌日、皆は手入れ失敗で朝比奈から非難されるが、この朝比奈こそ、実は裏で弥助と繋がっていた悪党だったのだ。手入れの情報も全て朝比奈が流しており、弥助らが悪事で儲けた金を、しっかり朝比奈も受け取っていたのだ。

その現場を偶然目撃した河原崎。結城に朝比奈と弥助らが繋がっているのではないかと相談するが、バカ真面目な結城は朝比奈に話してしまった。
その夜、河原崎は朝比奈に呼び出され、質問をされる。「あなたはお金が欲しいですか。それとも出世したいですか」。選ばなければ、殺される。「どちらも欲しい…」。弥助らに囲まれ脅された河原崎は、まんまと欲につけ込まれてしまうのだった。

結城が首謀者に仕立てあげられてしまう!

一方、結城はいつも忙しくなかなか相手をしてやれない妻のはつ(久保田磨希)と11人の子供たちに、明日、家族でくずもちを食べに行こうと約束をし、みんな大喜び。家出を繰り返していたお絹もやっと笑顔を見せた。

次の日、結城は朝比奈の手下となった河原崎に呼び出された。指定された場所に行くと、朝比奈、弥助らの姿があった。なんと自分たちの悪事を結城になすり付け、切腹に見せかけ殺すというのだ。
驚く結城であったが、無慈悲な進之助は、結城を手にかけるのだった…。

翌朝、切腹に見せかけた結城の死体が見つかった。
泣きわめく子供たち。夫の死に納得のいかないはつは、奉行所に抗議。「主人は気が小さくて臆病で…そんな人が切腹なんてムリです」。しかし役人たちは信じなかった。
はつは、家族みんなでくずもちを食べるはずだったお金で、仕事人に無念を晴らしてもらえるよう頼むのだった。

待っていました、必殺仕事人たち

はつからの依頼を受け取ったお菊は、皆を招集する。まずは裏をとることからだ。小五郎が朝比奈を調べていくと、部下をリストラしながらおかみに報告せず、その給料を自分のものにしていたことがわかった。さらに朝比奈は、結城が死んだことを上に報告せず、今後毎月入ってくる結城の給料を河原崎に渡すと言い、河原崎が受け取るところを涼次は屋根裏で聞いていた。これで的は決まった。

涼次は錐(きり)を磨き、リュウは刀を準備、陣八郎は瓦を割り感覚を研ぎ澄ます。
いざ、必殺仕事人の出動である。
涼次は弥助のうなじに錐を刺し、奥まで押し込み心臓を一撃。陣八郎は鏨(たがね)を河原崎の頭に叩き付け、頭蓋骨を砕き、リュウは進之助を、乱闘の末、殺した。
そして最後、小五郎は朝比奈の元へ。「おめえの罪は人を殺したことがないことだ」。小五郎は朝比奈をバッサリ斬り、結城の無念を晴らすのだった。

必殺仕事人たちが悪人らを手にかけていく姿は、待ってましたと思わず拍手したくなるほどカッコ良い。
個人的には、結城の幼馴染みでありながら、結城の最後を手にかけた進之助が印象的だった。絵師としての一流の腕を持っていたが、ある揉め事で腕を傷つけられ描けなくなってから落ちぶれ果て、非道の世捨て人となった進之助。だが結城を斬った次の日、いつも以上にやけ酒をして苛立っていた。初めて進之助の人間らしいところが垣間見えた瞬間だった。
不条理な世の中で、晴れない恨みを晴らしてくれる姿は、時代を越えていつ見ても気持ちが良い。

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