寺島進主演「ドクター彦次郎2〜塀の中から来た名医!」が、10月1日(土)よる9時からテレビ朝日系の土曜ワイド劇場で放送された。「大藪」なる医者にはあるまじき名字を持つ、もと露天商のタコ焼き屋という変わり種の医者が、医療に事件にてんやわんや。口も態度も悪いが、医者として決めるところはビシッと決め、事件も解決に導く!!

大学病院での人事争いが殺人事件に発展!?

舞台は京都。由緒正しいお公家衆がいる世界を、およそ育ちがいいとは言えないヤブ医者がひっかきまわす。それがドラマのベースとなる全体的な構図。ヤブ医者は、もと露天商でタコ焼きを焼いていたという大藪彦次郎(寺島進)。京都・東山にある小さな医院で、院長の義姉・内倉享子(戸田恵子)のもと、医師として働いている。しかし、口も態度も露天商時代のままだし、白衣の下には赤や紫など派手な鯉口シャツ(祭用の肌)を着てるしで、トラブルは絶えない。それでも誰に対してでも裏表のない態度で接することから、下町の住民らからは、“彦ちゃん”と呼ばれて親しまれている。

その日、彦次郎が向かったのは大学病院。入院中の老婦人・九条さよ(江波杏子)が余命一年を宣告されたことで自宅療養に切り替えることになり、その在宅診療を引き受けたのだ。病室に向かう途中、彦次郎は懐かしい顔をみかける。彦次郎が露天商時代にタコ焼きを習った恩人・殿山鉄二(小野武彦)の娘・葉月(中島亜梨沙)だった。彼女は看護師として働いていたが、何やらトラブルを抱えている様子。話を聞くと、教授選のゴタゴタに巻き込まれているという。

そのころ、大学病院ではひとつ空いた教授のポストをめぐって第一外科准教授・森脇夏彦(池田政典)と第二外科の准教授・野口伸介(野田晋市)が激しく争っていた。そんな状況下、ひとりの男が殺害される。医療機器会社の芹沢大介(國本鍾建)だった。彼は野口に肩入れして、裏工作に携わっていた。

芹沢の行動を洗っていた京都府警捜査一課刑事・後白河孝麿(宇梶剛士)は、彼が殺害される直前に葉月に会っていたことを突き止める。葉月を任意で聴取するが、彼女は芹沢と会っていたことは認めるものの、会話の内容には口を閉ざした。

葉月はもうひとつの問題を抱えていた。それは、かつて彼女が担当した患者の死亡案件。心不全として処理されたものの、まだ成功例も少なかった腹腔鏡手術の失敗が疑われていたのだ。執刀医は彼女が仕える森脇だった。彼女は良心の呵責にさいなまれ、医療ミスとして調査されるべきではないかと考えていたものの、それを公表することはできないでいた。

その件に関する何らかの情報を入手すれば、森脇を失脚に追い込める。芹沢がそう思い描いていたとしたなら……捜査一課はそのセンで捜査を進める。

事件の背後にあったのは医療ミスの隠蔽か!?

一方の彦次郎。九条さよの往診に行ったもの、名家の彼女に対して「婆さん」などと乱暴な物言いを繰り返したため、即お払い箱を食らってしまう。しかし、その後なんだかんだやり合いながらも、さよの心を開くことに成功する。彼女は彦次郎に、幼少のころを回想しつつ言う。「お祭りで、射的をしてみたかった」。その言葉にピピッと反応した彦次郎。ツテを頼って露天商を集め、九条邸でお祭りを開催することにした。そしてかつての師匠で、いまは漆職人になっている葉月の父親・殿山にも声をかける。殿山は妻の死を機に葉月から絶縁されていた。殿山が妻の死に立ち会えなかった事情、そして殿山が葉月に寄せる愛情を知っている彦次郎は、この機に親子の再会を図ったのだ。

祭りの日、さよは車いすから立ち上がり、念願の射的に挑み、周囲の喝さいを受ける。しかし彦次郎と殿山の待ち人は、来ない。落胆する彼らのもとに驚愕の知らせがもたらされる。葉月が九条邸に向かう途中、歩道橋から突き落とされて大けがを負ったというのだ。

捜査は大きく動き出す。殺された芹沢のカバンに残されていた指紋と、葉月の背中についていた指紋が一致したのだ。どちらも森脇のものだった。医療ミスの発覚を恐れた殺人および殺人未遂事件だったのか。捜査一課は森脇の行方を追う。しかし、森脇はマンションから転落死した状態で発見される。自殺が疑われる状況だったが、現場に居合わせた彦次郎は、遺体に残された痕跡がどうにも気にかかる。その意味に気づいたとき、彦次郎は哀しさを胸に真犯人のもとに向かうのだった。

元露天商の医者は診察も型破り!!

ドラマの見どころは、謎解きもさることながら、寺島進のハイテンションな演技にある。色付きサングラスに鯉口シャツというコワモテスタイルで、京都だけど江戸ばりのべらんめぇ口調。さらには、ぎっくり腰で担ぎ込まれてきた町人役のビートきよしに対して、楽な体勢にしてといいつつ、コマネチの格好させてみたりと、やりたい放題! 寺島進といえば眉間にシワ寄せたシブい演技しかしらない人間にとっては新鮮だし、ちょっと驚き。ま、楽しそうに演じているように見えます。ところで彦次郎のライバル、京都府警捜査一課刑事・後白河孝麿との派手なケンカは、おそらく今後もお約束として継承されていくのでしょう。こちらは彦次郎とは違って、名字からわかるように京都の由緒ある出で……しかし演じるのは宇梶剛士って!! キャスティング自体がコメディになっとります。

土曜ワイド劇場「ドクター彦次郎2〜塀の中から来た名医!」公式サイト
(http://www.toei.co.jp/release/tv/1208357_963.html)