『マルドゥック・スクランブル』『天地明察』など、読者を引き込んで離さない作品を世に送り出してきた作家・冲方丁がデビュー20年目にはじめて書いた現代長編ミステリー『十二人の死にたい子どもたち』の電子書籍版が、15日(土)電子書籍版で配信開始となる。を前に、無料試し読みの配信が7日(金)より開始された。

独特の日本語センスと世界観を得意とする冲方丁が初めて手がけた現代長編ミステリー『十二人の死にたい子どもたち』。なんともショッキングな題名の作品だが、構想から実に12年をかけての執筆であった。

安楽死を求めて12人の子どもたちが「集いの場」にやってくる、という驚愕の設定から始まる物語。連載当初、著者は登場人物たちに「現代性を反映させることができるのではないか」と語っていたが、現代の死にたい子どもたちの前に待ち受けるものとは…。

配信が待ちきれない方は、7日から無料先行公開されている冒頭部分を読まれたい。

■『十二人の死にたい子どもたち』ストーリー

廃業した病院にやってくる、十二人の子どもたち。建物に入り、金庫をあけると、中には1から12までの数字が並べられている。この場へ集う十二人は、一人ずつこの数字を手にとり、「集いの場」へおもむく決まりだった。
初対面同士の子どもたちの目的は、みなで安楽死をすること。十二人が集まり、すんなり「実行」できるはずだった。しかし、「集いの場」に用意されていたベッドには、すでに一人の少年が横たわっていた??。
彼は一体誰なのか。自殺か、他殺か。このまま「実行」してもよいのか。この集いの原則「全員一致」にのっとり、子どもたちは多数決を取る。不測の事態を前に、議論し、互いを観察し、状況から謎を推理していく。彼らが辿り着く結論は。そして、この集いの本当の目的は??。
性格も価値観も育った環境も違う十二人がぶつけ合う、それぞれの死にたい理由。俊英・冲方丁が描く、思春期の煌めきと切なさが詰まった傑作。

<著者プロフィール>
冲方丁(うぶかた とう)
11977年岐阜県生まれ。早稲田大学在学中の96年に『黒い季節』で第1回スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、10年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第四回舟橋聖一文学賞を受賞。12年『光圀伝』で第三回山田風太郎賞を受賞。他の著書に『ばいばい、アース』『微睡みのセフィロト』「マルドゥック」シリーズ、「シュピーゲル」シリーズ、『はなとゆめ』など。漫画の原作、アニメやゲームの脚本など、小説以外の分野でもその才能を発揮している。
2016年、デビュー20周年を迎えた。