恋愛映画やアクション映画は良く観るけど、ホラー映画はちょっと…。そんな方も多いでしょう。人が殺されたり呪われたり、鳥肌が立つシーンはどうしても目を覆いたくなるかもしれませんが、ホラー映画には意外と楽しめる要素も含まれているのです。

■日本の現代ホラーと古典ホラーを見比べてみると面白い!

"現代ホラーの先駆けとなったのが、国内のみならず海外でも大人気の『リング』。呪いのビデオを見ると一週間後に死んでしまうという不気味なストーリーが話題となりました。映画『リング』では松嶋菜々子扮するテレビ局のディレクター・浅川玲子が親戚の娘が犠牲になったことをきっかけに取材を始め、ビデオの中の貞子に遭遇するところから物語がスタートします。貞子がテレビの画面からのっそりと出てくるシーンは印象的ですが、謎解き要素もたくさん潜んでいるので推理小説のような感覚で鑑賞することができるかもしれません。

一方、古典ホラーとして知られる『番町皿屋敷』は江戸時代にあった理不尽な手打ちへの復讐を描いた作品です。屋敷で奉公をしていたとある女中は、主人の大切にしていた十枚の皿のうち一枚を割ってしまいます。割ったお皿の代償として女中の中指は切り落とされ、最終的に身を投げた彼女は日本の三代幽霊として名高い「お菊さん」となります。その後屋敷内に「一枚、二枚…」と皿を数える声が響き、「九つ…」のあと「十」と直ちに付け加えると「あらうれしや」と言って消えていくという作品です。死んでもなお、惨い仕打ちを恨む皮肉めいた復習劇が鳥肌ものです。"

■もはや殿堂入り!? 『13日の金曜日』や『エルム街の悪夢』はキャラクタームービーとして

"シリーズの通算が10になった『13日の金曜日』は、もはやホラー映画界の横綱。ロングランを記録しています。ジェイソンは障害を持っており、人と違う顔面だったため同級生のいじめの対象になっていました。そんなある日、ジェイソンはキャンプ場の湖に突き落とされ行方不明に。そして別のジェイソンが現れ次々に復讐を遂げていくのです。ジェイソンと言えばホッケーマスクですが、マスクを被ったのはシリーズ3で、それ以前は布袋を被っています。子供を誰よりも愛し、守るが上に狂気と化した人物が新ジェイソンです。

『エルム街の悪夢』は、夢の中で起きた殺人事件が現実の世界でもおこってしまうという作品。身体が宙に浮いたり、自然にナイフが飛び交ったり、殺人鬼フレディの奇行に背筋が凍りますが、悪夢と現実の区別がつかなくなってしまう混沌としたストーリー構成が特徴です。ハリウッドのイケメン俳優ジョニー・デップのデビュー作でもあるので、ファンは見逃せません。"

■低予算ホラーながらもすごい!『パラノーマル・アクティビティ』の魅力

怪奇現象に悩まされる若者たちを描く『パラノーマル・アクティビティ』も人気を博しシリーズ化されました。中でも「呪いの印」は前シリーズに加え超常現象がさらに進化し、周囲を恐怖に陥れます。突然ひざに歯形が浮かび上がったと思ったら、今度は目からは髪の毛が生えてくるなど、パニック状態はエスカレートするばかり。ごく普通の若いカップルや女の子に降りかかる災難に、見ているだけで状況が飛び火してくる錯覚を覚えそうです。この映画の特徴は、シリーズ全てを家庭用のビデオカメラで撮影していること。キャストも無名、スタジオは自宅、製作費はたったの1万5千ドルという超低予算映画なのです。2008年のスラムダンス映画祭でドリームワークスが権利を獲得。あのスピルバーグ監督も大絶賛の作品です。

ここで紹介したホラー映画はいずれも超有名なものばかりで、シリーズを重ねるにつれてセルフパロディのような様相を呈する作品も少なくなく、怖いというよりはツッコミながら見るスタイルになってしまうこともあります。また、どうしても視覚的・聴覚的にショッキングな要素に気を取られがちですが、今回紹介した作品については、ストーリーや裏に隠された謎も実は興味深いものばかりです。まずはこれらの作品を入口に、ホラー映画を食わず嫌いな方も、新しいトビラを開けてみてはいかがででしょうか?