2010年に公開された映画『告白』は、湊かなえの小説を実写化したものです。小説は独特の語り方と共に、思いもよらない展開で多くの人を魅了した作品になっています。映画でもうまく映像化されており、大ヒットとなりました。今回は、そんな話題を呼んだ映画『告白』をネタバレ込みでご紹介しましょう。

森口の告白から物語がはじまる

中学校の終業式、森口悠子(松たか子)が担当する1年B組はざわついていました。誰も森口の話を聞いていませんでしたが、彼女が教師の仕事を辞職することを告げると共に、彼女の婚約者の話になるとクラスも静かになっていきます。森口の婚約者はHIVに感染していますが、すでに子供を出産していることを告白したのです。

HIVの男性と性交渉している森口を避け始める生徒たちをよそに、森口は自分の娘である愛美(芦田愛菜)を殺した生徒がクラスにいることも告白します。そして、娘を殺した生徒への復讐として、クラスで配られる牛乳にHIVの男性から摂取した血を混ぜていることも告げたのです。

修哉と直樹がお互いを利用し始める

HIV患者の血入りの牛乳を飲んだのは、愛美を殺したとされる渡辺修哉(西井幸人)と下村直樹(藤原薫)でした。生徒に割り当てられる牛乳が事前に決まっていたので、森口はピン・ポイントで生徒を狙うことができたのです。森口はその後、クラスを出ていきます。
HIVの牛乳を飲んだ直樹は、それから部屋に引きこもってしまうことになります。元々、自分から部活の退部を申告できないような生徒で、母親の下村優子(木村佳乃)も過保護に育てていました。そのため、森口が優子に愛美のことを告げても、直樹をかばってばかりいました。

そんな直樹を利用していたのが修哉でした。修哉の両親は離婚していましたが、彼は研究所で働くほど聡明な母親との生活を望んでいました。そこで、彼は母親から認められるために動物を痛めつけた画像をホームページに掲載したり、全国中高生科学工作展に発明品を提出したりします。
しかし、一向にリアクションがないので、修哉は直樹を利用して愛美を殺害し、脚光を浴びようと考えます。その計画は直樹によって無駄となり、直樹はHIV入りの牛乳を飲む羽目になります。
直樹は感染したと思い込んで精神的におかしくなり、ついには母親を自分の手で殺害してしまうのです。

復讐を終え、不敵な笑みを浮かべる森口

修哉は2年生になっていじめられるようになりましたが、自分がHIVに感染したことを逆手に取って母親に会おうと考えます。修哉が試行錯誤していると、自分のホームページに母親からコメントが付きました。そのコメントを見て母親に会いに大学まで行きますが、母親が男性教授と楽しそうに暮らしている姿を見ることになります。
自分の居場所はどこにもないと考えた修哉は、体育館で作文を発表する際に爆弾を仕掛けて大量殺人を画策します。作文を発表する日、修哉は計画通り爆弾のスイッチを押します。しかし、体育館は爆発することなく、森口がやって来ます。

森口は修哉のサイトに掲載された計画表を読み取り、母親に成りすましてサイトにコメントを書き込んだのです。そして、爆弾を回収して彼の母親の研究室に移し替えていました。自分の行為によって母親を殺した悲しさに泣き崩れる修哉に対して、森口は不敵な笑みを浮かべます。

今回は映画『告白』について、ネタバレを含みながらご紹介しました。生徒に対する森口の告白と共に、下される残酷な復讐劇が見どころです。2010年の日本アカデミー賞で4冠を達成した作品を、ぜひご覧ください。