アルプス電気は9月20〜21日にかけてプライベートショー「ALPS SHOW 2016」を都内で開催した。今回、テーマを「つながる、ひろがる、安心で快適な社会。」とし、「Internet of Things(IoT)」、「Connected Vehicle」といった対象市場ごとにコーナーを設置し、最新技術の紹介などを行っていた。

IoTのコーナーでは、同社が2015年より提供を開始したIoTを手軽に実現するためのセンサネットワークモジュールを用いたユーザーとの成果展示が実現を交えて行われていた。同モジュールは、気圧、温湿度、UV/照度、加速度+地磁気の6軸の各センサを43.9mm×27.2mm×10.8mmの小型モジュールに搭載し、ホストとはBluetooth Smartにより通信することで、ボタン電池1つで1年間の駆動を可能とするもの(1分間に1回の通信時)となっており、活用に向け、さまざまな企業との連携による、工場や建設、農業、物流といった各事業分野での実証実験の紹介などが行われていた。また、ウエアラブル近赤外分光センサを用いた非侵襲での手軽な生体データ取得デモなども行われていた。

さらに、開発中の「IoT Smart Module次期開発キット」も参考出典されていた。これは、従来のセンサネットワークモジュールに、データログを格納可能なメモリとSPIやI2Cなどに対応した拡張インタフェースを搭載することで、新たなセンサの追加を容易に実現できるようにするもの。あくまで開発中であり、今後、1カ月程度のデータログを格納するメモリの種類や、拡張インタフェースの種類などを商品かに向けて詰めていきたいとのことであった。

一方のConnected Vehicleのコーナーでは、車車間/路車間通信やV2Hといった、パートナーと進めている技術開発の様子のほか、開発中の製品として、磁石を用いた小型電子シフターなどの紹介が行われていた。通常の電子シフターは、物理機構が存在するが、磁石を用いた小型電子シフターの場合、物理機構はなく、シフトレバーと磁石の組み合わせのみ、ということになり、大幅な小型化が可能となる。また、電磁石を用いた場合、ソフトウェア制御で、シフト変更時の操作力の重さを変更することができるため、特定のシフトだけ重い・軽いといった操作などを実現することも可能となる。

このほか、来場者から大きな関心を集めていたのが「Human Machine Interface(HMI)」のコーナーにあった「ハプティック(触覚)」技術を紹介する一角である。実は、このハプティク(HAPTIC)という言葉、同社が登録商標を有しており、長年にわたって研究開発や製品展開をしかけてきた分野でもある。今回展示されていたのは、「ハプティックリアクタ」を用いて、タイル地やデニム地など、さまざまな触覚を再現する「ハプティックパッド」や、グミやトマトなどの弾力を感じられる「ハプティックトリガー」、そしてハプティックトリガーに冷温感を追加した「ハプティックトリガープラス」など。ハプティックトリガーはアクチュエータ制御によって、指にさまざまな感触をフィードバックするもので、2017年に商品化が予定されているという。

なお、IoTコーナーについては、10月4日より開催されるCPS/IoT Exhibition「CEATEC JAPAN 2016」にてほぼ同じものを展示するとのことなので、IoTの産業活用の具体的な事例を見たいと思った方は、CEATECの同社ブースを訪れてみると良いだろう。