シャープは、液晶テレビ「AQUOS」のラインナップ説明会を開催した。同社は9月9日に45V型の4K対応液晶テレビ「LC-45US40」(推定市場価格は税別190,000円前後)を発表しているが、今回はこれを受けてラインナップを整理し、今後の製品展開について説明した。

まず、ディスプレイデバイスカンパニー デジタル情報家電事業本部 副事業本部長 兼 海外事業部長の喜多村和洋氏が登壇し、同社テレビ事業の組織変更について説明した。

シャープは8月27日付けで、テレビ事業をコンシューマーエレクトロニクスカンパニーからディスプレイデバイスカンパニーに再編している。国内展開だけでなく、中国、ASEAN、中近東、アフリカまで視野に入れたテレビの企画・製造・販売を行うのが、ディスプレイカンパニーの使命だ。その傘下組織は、デジタル情報家電事業本部、戦略本部、営業本部、開発本部、新規事業展開プロジェクトチーム、第一事業本部、第二事業本部となる。

シャープによると、国内の4Kテレビ市場は好調に推移しており、2016年上期(8月末まで)では、液晶テレビの販売台数において23%が4Kテレビという構成比になっている。特にサイズ別では、40〜52V型が4Kテレビの中の約66%を占めるまでに伸長しており、今後も大型化の傾向はじりじりと続いていくと見ている。

今回投入するLC-45US40は、国内では珍しい45V型を採用。これは、2004〜2010年度に出荷された32V型の買い替え需要を狙ったものだ。この期間における32V型液晶テレビの出荷台数は世界で2,410万台とされ、シャープはそのうち910万台のシェアを獲得している。

LC-45US40は、2007年の同社32V型モデルと画面の高さがほぼ同じながら、画面の面積をほぼ2倍とし、買い替えに適した製品として訴求していくという。シャープは「45V型は中途半端に感じられる向きがあると思うが、一般消費者の間では5インチ刻みのラインナップが浸透しつつあり、買い替えを考えているユーザーにとっては48V型や49V型よりは馴染みやすいサイズになるはず」と説明している。

LC-45US40の性能は既存のUS40シリーズを踏襲しており、消費電力を抑えたまま明るさをアップできる「リッチブライトネス」、低反射ながら鮮やかな発色を可能とする「N-Blackパネル」、オンキヨーとの共同開発による聞き取りやすい音声、視聴位置に合わせて画面の角度を左右30°まで調節できる「スイーベルスタンド」などがある。

4K対応モデルのラインナップは40V型、45V型、50V型、55V型、60V型、70V型、80V型の7サイズ11機種となった。なお、このうち80V型の「LC-80XU30」と70V型の「LC-70XG35」は、8K相当の情報量を実現した「AQUOS 4K NEXT」対応製品となる。

喜多村氏は「45V型を新たに発売することで、32V型からの買い替え需要にしっかり応え、4K市場でのトップシェアを盤石なものにしていく」と意気込みを述べた。また、ASEANや中国など、ブラウン管テレビが残っているグローバル市場に対してもフルラインナップで提案することで、積極的にシェアを確保していくとする。

シャープは「ATOM隊」と呼ばれる家電営業の精鋭部隊を持っていたが、近年アジア各地で「アジア版ATOM隊」を展開しており、これがマレーシアやシンガポールなど、各地の販売拠点から草の根で販促営業を進めている。さらに鴻海(ホンハイ)との協業により、材料の調達や生産力、物流のパワーにおいて体力が付いたことで、ユーザーに魅力的でリーズナブルな製品をタイムリーに提供できるようになったという。喜多村氏はこうした背景をベースに、「2018年度には2016年度比で約2倍となる1,000万台超の販売数を目指していく」と目標を述べた。

会場には、現行のラインナップに加えて65V型、85V型、90V型、120V型も参考展示していた。85V型・8K対応の「TU-SH1000」においては、スーパーハイビジョン(8K/4K)試験放送デモを実施。「不気味の谷」を越えたと話題になった、CGで描かれた女子高生「Saya」の映像が、メディアの注目を集めていた。