果たして草なぎ剛(42)はピンでも通用するのか――。SMAP解散後初の連ドラ主演作「嘘の戦争」(フジテレビ系、火曜21時)は、役者・草なぎの価値と今後を占う一本である。

 注目の初回(10日)視聴率は、11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)とご祝儀視聴が弾まなかった。しかし、落ち目のフジのドラマだけに「大健闘」(フジ関係者)と胸をなで下ろす声も聞こえてきた(制作しているのは系列の関西テレビ)。

 15年1月期に放送された「銭の戦争」の第2弾。ストーリーは異なるが、同じ制作陣が同じく草なぎを主演に据え、幼い頃に両親と弟を殺された主人公が復讐に燃える姿を描く痛快エンターテインメントだ。韓国ドラマの焼き直しだった前作とは異なり、原作なしのオリジナル。脚本の質が危ぶまれたが、「初回を見る限り、2時間の長い尺でも最後まで面白く見られる内容でした。前作ファンの期待を裏切らず、韓流ドラマの真骨頂である身分格差や、恨み嫉みによる負のパワーが丁寧に描かれていました」(コラムニストの桧山珠美氏)。

■主題歌はインスト

 解散の余波もあり、撮影現場では腫れ物扱いされているという草なぎだが、そこはプロ。

「演技力に乏しい水原希子と山本美月に加え、いつまでもパッとしない藤木直人までもが輝いてみえた。共演者を生かすか殺すか、主演俳優の手腕が問われるところ。草なぎは番宣出演した番組でも“希子ちゃん、美月ちゃんと共演できて良かった”などと本人たちを前に下の名前で感謝を口にしていて、チームプレーで盛り上げていく姿勢が見て取れました。SMAP時代にメンバーのもり立て役だった草なぎのなせる業。“俺様”のキムタクにはできないでしょうねえ」(前出の桧山氏)

 今後の展開を期待させる一方で「肩透かしをくらった」(SMAPファンのひとり)と嘆く声も。というのも、草なぎドラマの主題歌はSMAPの楽曲を起用したものが多く、今作も過去にリリースされたSMAPソング起用の待望論が上がっていたからだ。しかし、蓋を開けてみれば、歌声のないインストゥルメンタル。エンドロールには主題歌の記載はなかった。

 草なぎの真価が問われている今作。いまからでも遅くはない。主題歌でも劇中歌でもSMAPソングを使ったら、視聴率も評判もグンと上がるんじゃないか。