男性の25歳、42歳、61歳。女性の19歳、33歳、37歳――。

 数えでこの年齢になると、いや応なく、人は「厄年」を迎える。「厄年」には本厄の前後に前厄、後厄があり、その都度マジメに厄をはらおうとすると、都合9年もかかってしまう。もちろん、「厄年なんか信じないゾ」という人もいるだろうが、電車などで広告を見かけて、厄払いをすべきか迷う人も多そうだ。

 怪談専門誌「幽」で「お呪い日和」を連載中の作家・加門七海氏がこう言う。

「少しでも自分の運気に不安があり、何かあるたびに『ひょっとして、厄年のせい?』と思い悩むようだったら、厄よけをした方が気が楽になるかもしれません。社寺によりますが、ご祈祷料は3000〜5000円が一般的。高くても1万円です。それで安心を得られるなら、“掛け捨て保険”と考えれば安いものでしょう」

 いざ、厄払いをするとなると、いつ、どこでやればいいのか迷う。やはり、有名神社にお願いした方が効果があるのか?

「今、厄年といわれている年齢は、陰陽道の暦の考え方がベースにあります。明治新政府が陰陽道を廃止したことで、それまで『厄払い』してこなかった社寺が風習を取り込み、一般に広まりました。だからどこでやっても同じとは言いませんが、社寺の知名度にこだわる必要はありません。自分が住んでいる地域の氏神様にお願いするので十分。厄払いするなら、旧暦の正月にあたる1月28日以降がいいでしょう。節分を過ぎてから受けるのが確実です」

■後輩にパッとおごるのひ吉

 もっとも、厄払いをせず厄をはらう方法もあるという。そのひとつが“散財”だ。

「陰陽道だけでなく、『厄』の考え方自体は神道にも古くからありました。『災い』の概念に近いのですが、昔、厄年の人は、村単位で宴会を開いて大盤振る舞いをしたそうです。ドンチャン騒ぎしながら“振る舞う”ことで、罪をばらまき、『災い』を木っ端みじんにする狙いがあったとされています。現代のサラリーマンに当てはめるなら、同僚や後輩を飲みに誘い、パッとごちそうするといったところでしょうか。その際はケチケチせず気持ちよくお金を払い、明るく陽気に楽しむのがポイントです」

 もうひとつは、とにかくジッとしていることだ。「幸運な人の行動術」の著者で占い師の黒川兼弘氏が言う。

「厄年の間は引っ越しや転職、結婚など新しい挑戦は控えた方がいいとされています。“百名山に挑戦”なんてもってのほかです。ヨガや軽い運動をして呼吸を整えたり、読書をして内面を磨くとプラスに働くでしょう」

 厄年は“転機の年”ともいわれる。うまく乗り越えたい。