韓国で最大級とされた12日を含む一連の地震について、日本の研究者から「熊本地震を引き起こしたのと同じ地殻変動が原因」とする見方が出ている。南海トラフ地震を引き起こすフィリピン海プレートが、九州や朝鮮半島を載せた大陸側プレートを押し込み、その力が「地震はない」とされてきた韓国に及んだという分析。地殻変動は南海トラフ地震まで続く可能性があり、研究者は「西日本でも引き続き注意すべきだ」と警戒を呼び掛けている。

 韓国での地震は12日午後8時32分に発生。震源は韓国南東部の慶州市で、マグニチュード(M)は5・8。直前の午後7時44分には近くでM5・2を観測し、19日夜にもほぼ同じ場所でM4・5の余震があった。7月5日にもウルルン断層が走る蔚山(ウルサン)沖でM4・9の地震が起き、韓国国民を驚かせた。

 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の石川有三招聘(しょうへい)研究員は、一連の震源を梁山(ヤンサン)断層付近、震源の深さを数キロ〜15キロと分析。12日の最大地震は「震度5強、場所によっては6弱」と推測し、熊本地震と似た浅い内陸地震とみている。東京大地震研究所の佐藤比呂志教授(構造地質学)も「熊本地震と同じ地殻変動、力のかかり方で発生した」と指摘する。

 熊本地震ではフィリピン海プレートが沈み込む際、九州東部から大陸側プレートは北西方向に押し込まれる一方、九州南部は沖縄トラフの影響で南へ押される力が働き、断層面のずれを生じさせたとされる。同じような力によって韓国の地震が起きたとの見方だ。