児童生徒が倒れたゴールの下敷きになる悲劇がまた繰り返された。国は地面への固定を何度も指導してきたが、小学4年の男児が死亡した福岡県大川市の小学校では対応を怠り、凶器となって男児にのしかかった。

 学校で児童生徒がけがや死亡した際に支払われる災害共済給付事業を運営する日本スポーツ振興センター(東京)などによると、ゴールは両脇の柱と、上部のクロスバーが全重量の大半を占める不安定な構造で、一度バランスを崩すと一気に前方に倒れるという。センターによると、強風や子どもがぶら下がった拍子にゴールが倒れ下敷きとなる事故は、この10年では全国で少なくとも7件起き、中には目や身体に重大な後遺症を負うケースもあった。

 2013年5月には千葉県の県立高校で男子生徒が死亡する事故が発生し、文部科学省は同年9月、くいや十分な重さの砂袋で固定することを求める通知を全国の教育委員会に出した。同省の担当者はこの日、大川市の事故について「情報収集中」とした上で「繰り返し注意喚起してきたが」と語った。

 大川市の小学校で倒れたゴールは、くいに結び付けるロープが切れ、固定されていなかった。会見した大川市教委は学校が点検を怠っていたため、いつ、なぜ切れたかは分からないと言い「校長から『申し訳なかった』と連絡があった」と説明した。

=2017/01/14付 西日本新聞朝刊=