中国教育省は、抗日戦争(日中戦争)の期間を従来の8年間から14年間に改めるよう求める通知を各省・自治区・直轄市の教育部門などに出した。今春から全国の小中高校で使用する歴史教科書の記述に適用される。習近平指導部は「中華民族の偉大な復興」を掲げており、長期にわたる抗日戦争に勝利したことを強調する狙いがあるとみられる。

 中国紙、新京報などが伝えた。通知は3日付。従来の教科書は、全面的な日中戦争の引き金になった1937年7月の盧溝橋事件から、45年の終戦までの8年間を抗日戦争と表現していた。今後は、満州事変の発端となった31年9月の柳条湖事件を起点にする。

 従来の「8年抗戦」という言い方に対しては、研究者などから異論が出ていたという。中国外務省の陸慷報道局長は11日の記者会見で「恨み続けることが目的ではなく、若い世代の平和への憧れを喚起するためだ」と述べた。

 習国家主席は2015年9月3日に開いた抗日戦勝70年の記念行事で「中国人民は14年間にわたる闘争の結果、抗日戦争で偉大な勝利を収めた」と演説していた。こうした認識が反映されたとみられる。

=2017/01/13付 西日本新聞朝刊=