■ 夫婦間のモラルハラスメント問題

芸能人夫婦の離婚をきっかけに注目されるようになった「モラハラ夫」という言葉。モラルハラスメントとは、精神的な暴力や嫌がらせを意味します。言葉の暴力の威力は相手に対し精神的なダメージ、たとえば自尊心の低下などの悪影響を与えます。

夫婦間モラルハラスメントに関する調査(※1)では、「なぜ私は夫(妻)を怒らせてしまうのだろうと思ったことがある」と回答した人が52%います。つまり、怒らせる原因は自分にあるとして自らを責めている人が半分いる一方、「思ったことはない」は28%。また、モラルハラスメントの加害者の特徴として「反省しない」点が挙げられますが、同調査の結果でも「自分の夫(妻)は決して反省しない」が47%とこちらも半分です。この調査は夫婦間ですが、母親から娘へのモラルハラスメントも当然あります。

 

■ 母親から言葉の暴力を受けていたのに夫からも…

母娘関係改善カウンセラーの筆者のところには、長年にわたり母親から暴言を吐かれ、結婚後は夫から言葉の暴力を受けている人が相談に来られることがあります。しかも両者に共通しているのは、「お前は何もできない」「無能な奴」といった相手を否定するやり方です。さらに、このような相談者に共通しているのは、自分に自信がなく、すぐ相手に謝ってしまう傾向があることです。埼玉県在住のB子さん(28歳・パート)も、子供の頃から母親に「勉強もできない、かわいくない、なんの取り柄もない子」と叱られ、結婚後、夫からは「料理が下手、愛想がない」と文句を言われています。

B子さんのようケースでは、自分は親から否定される存在と思い込んでいるため、夫から同じように扱われても当然と受け止めてしまうのです。しかし、問題は暴言を吐く実母と夫にあって、B子さんに非はないのです。

もし、同じような心当たりがあるなら、まずモラルハラスメントの概念を理解して下さい。そして関連本を読んだり講座で学ぶ、あるいはカウンセリングを受けるなどして自己肯定感を高めるようにして下さい。ゴールは実母や夫に対して反論できる勇気を持つこと、これは必ずクリアできる目標です。

[執筆:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー), 2016年9月24日]

 

【参考】
※1. 日本法規情報プレスリリース、法律問題意識調査レポート「法律トラブル意識調査」/「「夫婦間のモラハラ、経験したことがある」が5割。モラハラ加害者の特徴は『「外面」がよく「良い旦那さん(奥さん)ですね」と言われる人』!? 」、2015年2月28日