6日に行われた「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2023」オープニングセレモニーのWOWOWアクターズ・ショート・フィルム3のトークセッションに、高良健吾、玉木宏、中川大志、野村萬斎が登壇。また、オンラインで土屋太鳳が参加し、初監督作に挑んだ心境を語った。

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 「自分で脚本を書くのは楽しかったし、一番苦労しました」と高良。「アクターズ・ショート・フィルムの1があった時に、いつか自分も撮りたいと思っていました」と念願叶っての参加となった。子役からキャリアのある中川は「現場で、スタッフの皆さんのお仕事を見るのがすごく好きだったんです。学生時代に友達と遊びでやっていたので、プロジェクトの贅沢すぎるバックアップを受けて、思う存分楽しませていただきました」と振り返った。

 ストーリーにも趣向を凝らした。玉木が監督した『COUNT 100』はクローン人間が登場するが、俳優の仕事について「代わってもらえたら楽だと思うことはある。誰かにこの場所を乗っ取られたら怖いなと思ったので、それをストーリーに」と考えたことがきっかけ。『虎の洞窟』の野村は、中島敦『山月記』、シェークスピア『ハムレット』の名作文学から着想を得た。「自分がやってきた舞台作品を取り上げました。窪田(正孝)さんが虎になった人間に見えるのは、彼の演技の賜物」と主演俳優を称えた。

 オンラインで出席した土屋。「子どもの頃に出会った才能や感動って、気が付くとプレッシャーになったり、徐々に心を圧迫することもあると思うんです。若き才能を求めすぎる社会や周りの大人の責任を含めて描けたら」と話す監督作『Prelude〜プレリュード〜』の主演は有村架純。「すごく難しい役で、ある一瞬で過去を表現してもらわないといけなくて。全身で役を成り立たせるには、架純ちゃんの力を借りるしかないと思って、是非にとオファーさせていただきました」と起用理由を明かした。

(取材・文:石河コウヘイ)