2014年12月、豊後高田市の実家に火を付けて母親と妹を殺害したとして、殺人と現住建造物等放火の罪に問われた溝部和也被告(32)の裁判員裁判の公判前整理手続きが13日、大分地裁で終了した。地裁によると、裁判員裁判は16〜26日に計6回公判を開いて結審し、2月13日に判決が言い渡される予定。弁護人によると、被告は逮捕時から事件への関与を否定しており、公判では無罪を主張する方針。被告が事件の犯人かどうかが最大の争点となる見通し。

 起訴状によると、14年12月19日午前4時ごろ、豊後高田市高田の実家(木造2階、延べ152平方メートル)の1階東側の居間に何らかの方法で火を付け住宅を全焼させ、2階で寝ていた母親の喜美代さん=当時(56)=と妹の亜美さん=同(26)=を焼死させた―とされる。
 被告は昨年1月に逮捕、起訴された。裁判官と検察官、弁護人が計18回、裁判に向けた争点を非公開で協議する公判前整理手続きを実施し、審理する証拠や審理期日の調整を続けていた。地裁によると、公判の争点は(1)火災は放火が原因か(2)放火であった場合に被告が犯人か―の2点。検察側と弁護側が請求した8人の証人が出廷するという。
 捜査関係者によると、溝部被告は事件当時、福岡県内に居住。当初は任意の事情聴取に対して、事件現場の付近にいなかったと話していたが、防犯カメラ映像などから現場近くにいたことが判明したという。
 弁護人によると、当時、被告が実家を訪れたことについて検察側と弁護側で争いはない。消防の調査が漏電の可能性を指摘していることから、弁護側は「火災の原因は特定されていない。漏電による出火も否定できない」と主張する方針。