台風16号の影響による佐伯市の住宅の床上・床下浸水被害は22日までに195棟に上った。被害が集中した佐伯、蒲江の両地域では、住民らが家の片付けや土砂の撤去作業などに追われた。台風が去って初めての休日で、市外に住む親類が帰郷して手伝う姿も見られた。
 床上浸水が相次いだ同市長良の柏江地区では、近隣住民や消防団、警察なども加わり、作業を進めた。市消防団下堅田分団の17人は、水を吸って重たくなった畳を2、3人で抱え上げ、トラックに積み込んだ。
 作業を見守った男性(64)は「地区には高齢者ばかりで畳1枚も運べない。若者が手伝ってくれてありがたい」。別の男性(80)は「たくさんの人が『困ったことはないか』と声を掛けてくれる。先は長いが頑張る」と前を向いた。
 蒲江の竹野浦河内では、山から流れてきた水が道路にあふれ出したままの所も。自宅が床下浸水した黒川サエ子さん(75)は、息子と一緒に、床下にたまった泥などの搬出作業に汗を流した。大分市内から加勢に駆け付けた娘夫婦は「とにかく大変。かなりの量の泥が入っている」と話した。

ボランティア募集せず
 災害ボランティアセンターを立ち上げた佐伯市社会福祉協議会は22日、市内31行政区に職員ら26人を派遣し、被災者のニーズ調査を進めた。
 家屋内の泥出しや畳上げなどのニーズはあるものの、地元消防団員や市災害ボランティアネットワーク連絡協議会の会員らによる対応で間に合うと判断し、一般ボランティアの募集はしないと決めた。