「自分が信じた生き方の締めくくりは、自らで決めたい」との強い意志がもたらす迫力は、見るものを圧倒する。 マドレーヌ92歳の誕生日。参列した娘や息子の家族を前に彼女は宣言する。「今まで本当にありがとう、幸せな人生だったわ。だから私は2カ月後に、自らの人生を閉じることにしました」と。 子供たちに広がる動揺と抵抗。何もできない息子と、その決心を翻すために奔走する娘。だが母の固い決心の前にはいかなる事も無意味に思えた。そして娘が選んだ道は母の意志を尊重し、最期の瞬間まで楽しい思い出を作ること。あまりの死にざまの見事さに感嘆しながら、安楽死に手放しで賛成もできない自分がいて、最後まで波打つ思いを抱えたままだった。死を意識して初めて自分の生き方が見えるのかもしれない。(スターシアターズ・榮慶子)◇シネマパレットで14日から上映