口臭がある人、ない人の違いは何?生活習慣?食習慣?歯科医に聞いた皆さんはご自身の口臭が気になったことはあるだろうか? ランチでペペロンチーノや餃子、焼肉を食べると、食後しばらくしてから「あれ? なんかニオイが……」と口臭が気になることがないだろうか。「気になる!」という人がいる一方で、「あまり気にしない」という人もいることだろう。気にしないという人は臭っていても気にならないのか、それとも元々あまり口臭がないタイプなのか。はたまた口臭がある人、ない人の違いはどこにあるのか。生活習慣なのか、食習慣なのか。口臭についていろいろ気になったので、「お口の総合クリニック」つくばオーラルケアクリニック院長の飯田裕先生にぶつけてみた。

■口臭がない人はいない

まず、口臭がある人、ない人の違いについて聞いてみた。

「口臭は原因によって『生理的な口臭』と、『病的な口臭』に分けられます。誰しも多少の生理的な口臭はあります。全く口臭がない人はいません。朝起きてすぐの口の中はネバネバし、口臭が強くでることがあります。これは寝ている間に唾液の分泌量が減り、口の中の細菌が増えてしまうことによって起こる『生理的な口臭』です」(飯田先生)

誰にでも口臭があるという話を聞いて、少し安心した。ちなみに、唾液は汚れを洗い流す以外に、含まれる抗菌成分が細菌の増殖をおさえているとのこと。

「洗浄不良や歯周病など歯科的な原因によるもの、膿栓(のうせん)や蓄膿症(ちくのうしょう)など耳鼻咽喉科的疾患によるもの、内科的疾患によるものは『病的な口臭』と呼ばれます。これらは自分で予防するというより、専門家による治療を必要とするものです」(飯田先生)

あまりにもひどい口臭がする場合は、何かの病気を疑ってみるべきだろう。

■生活習慣の乱れが口臭に影響することも

喫煙や飲酒の習慣がある人は、口臭が強そうなイメージがある。生活習慣の違いは、口臭にも影響するのだろうか。

「病的な口臭の最大の原因は歯周病です。実は、40歳以上のほとんどの人が歯周病ですが、中でも喫煙者は歯周病になりやすく進行しやすいとされています。歯周病は歯石除去や歯面の清掃、つまり適切な歯磨きでケアすることが可能です」(飯田先生)

口臭が気になる人は、歯科医院で歯肉の検査を行い、必要に応じて治療するとよいとのこと。では、食習慣と口臭の関係はどうだろう。

「食事の内容と口臭の関連性を証明する文献はありません。あえていえば、いわゆるメタボリックからの生活習慣病、特に2型糖尿病と歯周病の関連については、互いに悪影響を与えあう組み合わせとして昔から統計的調査がなされています。過度の飲酒習慣や偏った食事は、体のバランスを崩し感染症に対する抵抗力を弱めますから、歯周病がいっそう進行し、口臭が強くなるということは十分あり得ます」(飯田先生)

関連性が証明されていないとはいえ、口臭改善のためにも不適切な生活習慣は改めたほうがよさそうだ。

■予防には歯磨きと緑茶習慣

最後に、口臭予防に効果的な方法はないのか聞いてみた。

「緑茶を飲むことは口臭予防に一定の効果があると考えられます。それは、カテキンの消臭効果や抗菌作用が期待できること、含まれる多種類のビタミンやミネラルが身体の調子を整え、歯肉の健康に役立つこと、さらにフッ素など、細菌の活動を抑える成分も含んでいることが理由です。歯磨きをしっかり行った上で、緑茶習慣を合わせれば大変効果的です」(飯田さん)

歯磨きと緑茶ならすぐ始められそうだ。ところで、最近はオーラルケアグッズも各種販売されているが歯科医はどう考えているのだろう。

「市販の洗口剤やうがい薬でも消臭効果や殺菌効果は十分期待できますが、刺激の強いものもあります。過度の使用で口腔粘膜が荒れるなどのトラブルが起こることもあり、継続的に使うことはおすすめできません」(飯田先生)

特に強い口臭がなくても気にし過ぎてしまう人も多い。このようなグッズの使いすぎは逆効果だろう。いろいろと試してみるのはよいが、効果がないのであれば、すぐ専門家に相談すべきとのこと。

ある程度の口臭は、歯磨きと適切な生活習慣で改善できることがわかった。まずは、普段の生活から見直し、「息」に自信を持ちたいものだ。

なお、「教えて!goo」では「口臭の原因と対策」ということで寄せられた悩みと回答を紹介中だ。

●専門家プロフィール:飯田 裕
歯科医師/医学博士。つくばオーラルケアクリニック開設管理者/院長。「お口の総合クリニック」として一般歯科診療だけでなく、インプラント、ホワイトニング(歯の漂白)、口臭ケア、口腔ガン検診、なかなか治らない口内炎やドライマウスの治療なども行っている。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)