墓地がどのような場所に、どのように作られてきたか歴史を紐解いてみた皆さんは墓地についてどのような印象をお持ちだろうか? 墓地はいわゆる肝試しに使われることに見られる通り、「怖い」「不気味」といったマイナスの感情と結びつくことが多い。例えお化けといったものを信じないとしてもあまりいいイメージはないという方がほとんどなのではないだろうか? しかし墓地というのは私たちの人生と切り離すことのできない大切なものというのも事実である。

その例の一つとして「教えて!goo」にある「自分の家の前に墓地があったら嫌ですか?」という投稿では、題名通り自分の家の敷地の目の前に墓地があるのは嫌かどうかを問うている。

■墓地が目の前にあるのは嫌?

この投稿に寄せられた回答を確認しよう。

「お墓の印象によります。きたないというか、ボロボロの墓石が多かったり、きちんと整列されていないところだったら嫌です。地面もコンクリートと草が生えているところは分けてあればいいですが、墓石の前も草や砂利というのは、私は好きではありません」(RF2244さん)

「嫌です。夜散歩に行く習慣があるので。周囲はなるべく明るい方がいいです」(noname#103085さん)

「塔婆がニョキニョキ立ってるのが、ちょっと不気味…」(goo_QandAさん)

やはり否定的なイメージが多いようだ。

■古代の『墓地観』も現代と同じ?

ここまで見てきたような墓地の捉え方は土地や時代によって異なるのだろうか? 今回は心に残る家族葬を運営し、葬儀だけでなくお墓についても詳しい葬儀アドバイザーにお話を伺った。まず墓地がどんな場所に作られるかについて。

「墓地がどんな場所に作られるかは、大別すると2種類あります。人々が日常生活を送る、いわゆる居住区域の中に設けられる場合と、もう一つ、居住区域とは明確に区別され、且つ一定の距離が取られている区域に設けられる場合です」

特筆すべきものとして以下があるという。

「この2種類のうち、後者の『居住区域とは明確に区別された区域』に、墓地が設けられるケースを、特に『ネクロポリス』といいます。ネクロポリスとは、ギリシャ語で『死者の街』を意味する言葉です。ちなみにこうしたネクロポリス式の墓地は、実は日本にもあります。特に『両墓制』を用いた近世以降の近畿地方の村落部で盛んでした。ちなみに『両墓制』とは遺体、遺骨を埋葬する墓と、遺体、遺骨を埋葬せずにお墓参りの目的のためだけの墓と、二つ作ることです。そしてこの『両墓制』の墓地が、このネクロポリス式で作られました。」

最後にネクロポリスについて詳しく確認しよう。

「ネクロポリスといえば、古代ギリシャ時代よりも更に古い、古代エジプトに遡るともいわれます。世界史、特に古代文明史にある程度詳しい方の中には、古代エジプトでは、太陽が沈むナイル川西岸は『死者の街』とされ、ピラミッドなど貴人の墓が作られたのに対し、太陽が昇る東岸は『生者の街』であった、という説を聞いたことのある方も多いでしょう」

やはり古代においても墓地=死者の世界という印象からか墓地というのは人の生活圏からは離れて建設されることが多かったようである。

●専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー

故人の家族と生前に親しかった方だけで行う家族葬こそが、故人との最後の時間を大切に過ごしたいという方に向いていると考え、従来の葬儀とは一線を画した、追加費用のかからない格安な家族葬を全国で執り行っている。


(ライター 島田俊)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)