冷凍で減塩に!美味しさもキープ!冷凍保存のメリットを専門家に聞いた皆さんは冷凍庫をうまく活用できているだろうか。冷凍庫は本来、冷凍食品やアイスクリームといった要冷凍の食品を保存しておく場所だが、作った料理を保存してメニューに困ったときに解凍したり、食材を長持ちさせるために積極的に活用している人も多いのでは。だが、食品を冷凍することのメリットは、何も長期保存が効くというだけにとどまらない。実は料理をする際のメリットや、栄養面でもメリット尽くしなのだが、あなたはどこまでご存知だろうか? 今回は料理研究家の熊谷真由美さんに、食品や食材を冷凍することのメリットと、冷凍する際のポイントを教わったのでご紹介したい。

■保存が効くだけじゃなかった!?

まずは、食品や食材を冷凍することのメリットについてである。

「冷凍保存すると、素材の中の水分が氷になり、細胞が膨張されたり、破壊されたりするので味の含みが良くなります。歯応えなどが損なわれるデメリットはありますが、控えめな塩分で、味がしっかりと入るので、減塩など薄味を心がけている方にオススメです。旬の味わいをキープできるのもメリットですね」(熊谷さん)

味がしっかりと滲みるというのは、大きなメリットになりそうだ。日頃しょっぱい味が好みの人は、減塩のためにも薄味で調理し、冷凍して食べる習慣をつけたいものだ。

「4℃の冷蔵保存では、例えば野菜であれば、含まれる酵素により栄養が損なわれ、色が悪くなってしまいます。お肉やお魚なども酸化してしまいますね。野菜も肉や魚も購入してすぐ新鮮なうちにいただければそれが一番だと思いますが、大量にある場合などは、冷蔵庫で4日間保存するよりも、すぐに冷凍することで、2週間後でも栄養バランスを損なわずにいただくことが可能です。なお、冷凍保存はマイナス18℃です。酵素の働きを止め、酸化など腐敗に向かう動きをストップできるんです。栄養分が一番豊富な時に冷凍すれば、いつでも楽しめますよ」(熊谷さん)

これについては皆さんも馴染み深い、長期保存が効くというメリットである。新鮮なうちに食べることに越したことはないが、大量に食材が余っている場合は、冷凍保存して少しずつ活用できると、新鮮味をキープしながら美味しく食べることができるだろう。

ここまで読んでいると、いいことづくめに思えるが、冷凍することのデメリットはなんなのだろうか。

「これはデメリットにもなるかもしれませんが、前述でも少し触れましたが、食感や味の含みに変化が起きることです。ただ、こんにゃくなどは歯応えが大きく変わるため、違う食材として考えれば楽しむことができますよ。また、冷凍して常備できることで、いつでも使える安心感があるのも料理をする際はメリットですよね」(熊谷さん)

■冷凍保存のひと手間が美味しさを作る!?

引き続き熊谷さんが、冷凍保存する際のポイントを教えてくれたので紹介しよう。

「まず、鮮度のいいうちに冷凍することです。また、解凍後に使いやすい状態にしておきましょう。家庭の冷凍庫は業務用と違って、ゆっくり冷凍されます。少しでも早く冷凍できる工夫が必要です。ひとつはチャック付きビニール袋などに、できるだけ薄くして入れること。次に、それを金属製のバットにのせて熱伝道をよくすることです。肉や魚は軽く塩をして余分な水分を抜き、お野菜などはさっと固めに茹でておく(=ブランチング)と、解凍後の食感の変化を少なくできます」(熊谷さん)

ジップロックやタッパーに入れるところまでは、実践済みの人も多いのではないか。食材や食品の冷凍効果を最大限引き出すためにも、もうワンポイント押さえておくと解凍後も新鮮な味わいを楽しめるかもしれない。

ちなみに熊谷さんがよく冷凍保存している、少し変わった食材は、アサリ・しじみなどの貝類。これは冷凍のまま調理するという。次にハード系チーズ。粉チーズ代わりにすりおろして使うとのこと。パスタ用ならトマトを丸ごと。ほかにも焼きたてのパンやクッキー、きのこなら椎茸といったものも冷凍OKだそうだ。

専門家のアドバイスで、冷凍保存の世界が広まった人も多いのではないか。冷凍保存をいまひとつ活用できていない人は、ぜひ今日からでも役立ててみては。

「教えて!goo」では「冷凍して美味しかった意外な食べ物を教えて!」と意見を募集中だ。

■専門家プロフィール:熊谷真由美
料理研究家。身近な素材を華やか&ヘルシーに調理。ソムリエ・フランスチーズ鑑評騎士でもあり、フランス菓子・フランス料理・ワイン・チーズの著書も。中医薬膳コンセイエとしても活動中。

柚木深つばさ(Yukimi Tsubasa)