◆「面倒くさい!」が暮らしをつくる

私が主宰するOURHOMEのコンセプトは、「家族のシアワセは、暮らしの基本となる『家』から」。完璧とまではいかなくても、家族が笑顔で帰ってきたいと思えるような整った家が理想です。

家族の暮らしやすさや家事のやりやすさなどを左右する日用品やインテリア、家具、雑貨などは、いつの間にか家に入り込んできたわけではなく、すべて、自分や家族が選んだもののはずですよね。せっかく限られたスペースに取り入れるなら、納得のいくお気に入りのアイテムに囲まれて暮らしたいものです。

私の場合、暮らしをつくるキーワードとなるのが「面倒くさい」。生活の中で気になったこのネガティブな気持ちを、暮らしの改善点のヒントだと、ポジティブに捉えるようにしています。そうすると、「面倒くさい」は、家の仕組みを変えるヒントになります。面倒に感じていながら、何となくそういうものだと思って放っておいて、毎日ストレスをためていくのはもったいない話です。

「面倒くさいを解消して、ラクをする」ために、私がモノを選ぶときに心がけている3つのルールをご紹介します。

【ルール1 時短になる】

双子の子育てに家事に仕事と、忙しく過ごす私にとって、家事の手間を省くことは大きな課題です。そこでモノ選びのポイントになるのが、家事の時短につながるという点。

たとえば後片付けや洗い物がラクになる調理器具、洗濯をラクにするため乾燥機が使える衣類、お手入れや掃除がサッとできるシンプルな家具など。実用的でシンプルなアイテムを選ぶようにしています。

【ルール2 子どもが自分でできる】

子どもの世話は手がかかるもの、と思い込みがちですが、私は子どもたちも家事の「戦力」として暮らしのスタイルをつくっています。

子どもが自分でごはんの準備から片付けまでできるよう、炊飯器や食器は低めのワゴンにひとまとめ。お湯を沸かすのは火を使わず安全な電気ケトル。名前入りの子ども包丁をプレゼントしたら、率先してお手伝いをしてくれるようになりました。

【ルール3 使い回せる】

とくに収納グッズなどは、専用の用途が決まったものより、アイデア次第でいろいろな使い方ができるものを選びます。

代表的なのがオープンボックス。重ねたり並べたり、おもちゃを入れたり本棚にしたり……。使い方は無限大。子どもの成長やライフスタイルの変化に合わせて使い方を変えられると、何度も、いくつもモノを買いなおさずにすみます。

◆暮らしもかわる、心もかわる

子どもがまだ小さかったころは、草花の水やりなどの世話や手入れは大変だと思って、部屋のインテリアにはフェイクグリーンを選んでいました。ところが最近は、生花の素敵さに気づき、本物のグリーンを飾るようになりました。子どもたちが小学校に上がって少し手がかからなくなり、時間にも心にも余裕ができてきたからです。

このように、自分のモノ選びのルールは、その時その時の自分や家族の状況、気持ちに合わせてかえていくものだと思います。家族の暮らしは続いていくので、ルールもライフスタイルも、これで完成ということはありません。節目節目で暮らしやすさを見直しましょう。

かわることを楽しみながら、家族みんなが帰るのが楽しみになる家をつくり上げていっていただければと思います。

(出典:PHPくらしラク〜る♪10月号)


【著者紹介】

Emi(えみ)

整理収納アドバイザー。兵庫県西宮市に「OURHOMEくらしのレッスンスタジオ」を立ち上げ、収納プランニング、各種セミナー開催、商品企画プロデュース、執筆活動など多彩に活躍。著書に『わたしのくらし、かえる、かわる。』(PHP研究所)など多数。