厚生労働省の調査によると、ここ30年で子供のいない世帯が2倍以上に増加しているという。しかし、その一方で子供が欲しくてもなかなかできずに悩む人もいる──。女優の秋野暢子(59才)が、子供に関する苦悩と喜びを語る。

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 26才で結婚し、平成元年に第1子を妊娠したものの流産してしまいました。その後、2回の流産を経験しながら11年も不妊治療を続けたのは、「なぜ産んであげられないのだろう」という申し訳ない気持ちから。

 でも、35才の時、子宮外妊娠で左の卵管を切除。これ以上は肉体的にも厳しいと不妊治療を諦めました。その翌年が結婚10年目ということもあり、これからは夫婦ふたりの人生を楽しもうと決意しました。ところがその矢先に、自然妊娠。無事出産した時は、「宝が生まれてきた」と、それはもう、うれしかったですね。

 でも産後、生活は一変し、仕事も制限することに。それについては覚悟していましたが、重かったのは“責任”。子供は産んだら一生“子供”なので、死ぬまで親が責任を負わないといけない。しっかり育てなくてはという重圧はありましたね。

 その娘も今年から社会人に。子育てから解放され、今は自由で気楽。食べたい時に食べ、好きな時に寝起きできる日々って、幸せですね。

 あのまま子供ができなかったら、というのは考えます。でも、子供がいてもいなくても、数十年たてば最後はみんなひとり。その間に子育てをしても、仕事にまい進しても、自分は変わらないと思うし、幸せと苦労の比は同じじゃないかと思います。

※女性セブン2016年10月27日号