留職−−グローバル企業がボランティアに走る理由
パナソニックは、2011年12月より半年間、「Panasonic Innovation Volunteer Team(PIVoT)」という“留職”プログラムを実施した。ベトナムの現地NGOに社員が赴き、派遣先団体の製造する貧困層向けの製品のコスト削減等に貢献するという活動だ。
「留職」とは社会人が一定期間、主に新興国で職を持つことである。「留学」とは海外の学校に通うことだが、留職では現地の団体に赴任する。イメージとしては、「青年海外協力隊」に近い。
NPO法人・クロスフィールズの小沼大地氏は、「留職には3つの効果がある。まずはグローバル人材の育成、次に新興国に対する理解の土台づくり、そして働くことそのものへのモチベーションの向上だ」と語る。
特に、グローバル人材をつくることは企業にとって焦眉の課題だ。留職は現地で文化を知り、コミュニティをつくり上げるきっかけになることはもちろん、修羅場経験の少ない若い世代を“0から物をつくり上げる人間”に変える可能性を秘めてもいる。そこに、大企業が目をつけたわけである。「メーカーからの問い合わせが多い」(小沼氏)というのも頷ける。
日本で留職が広がるには、ネックがある。それはコストだ。社員1人あたり数百万円かかるといわれている。海外では数年前から、米IBMや米スターバックスなど、資金力のある大手企業で「International Corporate Volunteering(ICV)」という留職プログラムの導入が、盛んになっている。すでにグローバル企業が動き始めていることは間違いない。
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