そもそも式「説得力が2倍違う」説明の仕方【1】
「週刊こどもニュース」のキャスターを務めていたとき、鎌田靖さんはわかりやすく表現する大切さをしみじみ感じるようになった。鎌田さんが試行錯誤しながら会得した伝え方とは──。
『追跡!AtoZ』は、あらゆる分野から視聴者の「知りたい」というニーズに応えるテーマをピックアップして、今起きている事象を徹底的に追いかける番組です。
現場で撮影した映像や密着インタビューは、スマートに編集するのではなく、なるべく加工しないでゴツゴツした映像のまま見てもらうのが私たちのこだわり。それが番組の臨場感を高めていると思います。
スタジオではそうした取材映像を見ながら、取材した記者やゲストの専門家などと一緒に、視聴者が抱く疑問やわかりにくいポイントを解説してゆく。キャスターであり番組の最終表現者である私の役割は、取材した側と視聴者の間に立って問題を整理し、視聴者の目線で疑問を投げかけ、その答えをわかりやすく伝えることだと思っています。
わかりやすく伝える、わかりやすく表現するという意識は「週刊こどもニュース」の時代に強くなりました。わかりやすくなければ視聴者が番組を見てくれないことを、しみじみ感じたからです。
そのために心掛けていることがいくつかあります。まず番組の下準備の段階で、自分自身がそのテーマについてきちんと理解するということ。
番組で取り上げるテーマには制約がありません。私はそれぞれのテーマの専門家ではないし、初めて聞く話もある。薄っぺらな理解かもしれませんが、まずは自分で噛み砕いて咀嚼しなければ始まらない。
番組のテーマが決まったら、そこから基礎勉強をします。関連の本を読んだり、検索をかけてウェブサイトを覗いたり。一つのテーマで3冊ぐらいの本を読むと、そのテーマで何が問題になっているかが大体わかってきます。その理解した内容をA4くらいのノートに手書きで書きます。砕いた言葉を使って自分なりに表現してみる。活字で育っているせいか、書かないとなかなか頭に入りません。
この手書きのメモをベースに、番組の全体の流れが書いてある構成表をもらったら、それを見て自分の担当するコメントの原稿を最終的にワープロで書きます。ちなみにそれぞれのテーマで現場に潜って取材するのは記者やディレクターですが、一回の番組で私も一度は現場に足を運ぶようにしています。普天間基地問題の取材で沖縄に行きましたし、口蹄疫の問題では宮崎の畜産農家を訪ねました。ユニクロの回では新店舗のオープンに合わせて上海にも飛びました。
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