PRESIDENT 2016年8月15日号 掲載

20代までは、同期が横一線で昇進していくという企業が多いでしょう。ところが30代になると、一足早く管理職になる人が現れるなど、昇進に差がつき始めます。最近では年功序列が崩れ、年下の後輩が先に管理職になるといったケースが当たり前になってきました。また、女性の社会進出が進み、男性顔負けの活躍をする女性も増えています。「自分の上司は同期の女性」といったケースも、珍しいことではなくなってきています。

しかし、そうした変化に適応できていない30代の男性をよく見受けます。とりわけ自分の「メンツ」にこだわりがちで、「女性の下でなんか働けるか」などと、旧態依然とした価値観に縛られている人が少なからずいます。しかし、企業のほうは、そんなメンツなど尊重も評価もしてくれません。すぐに頭を切り替えないと、40代、50代になったときに生き残っていくのは難しくなるでしょう。

実は、できるビジネスパーソンほど、自分のメンツや意地にはこだわりません。たとえば、自分にはできないことは「できない」とはっきりといい、知ったかぶりをしたり、虚勢を張ったりしません。

「できるふり」をしても、すぐに化けの皮がはがれ、周囲に見透かされてしまうことがわかっているからです。ですから、イザというときには自分の弱さをさらけだして、周囲の人たちの協力を得ながら、緊急事態を収拾できるのです。

さらに、他人の実力を率直に認めて、その人から学ぼうという意欲と謙虚さを持ち合わせています。相手が女性だろうと、年下の部下だろうと、常に態度は変わりません。そうした結果、周囲も進んで知恵や力を貸してくれ、成長を続けられるのです。

また、同期の女性が上司になったとしても、嫉妬したりせずに、逆にチャンスだと考えて、見事にサポートします。もともと同期なので気心は知れており、女性の上司と良好なリレーションを築くことが容易にできます。女性管理職はまだ少数派で実績が少ないため、女性の上司が成功すれば、部下である自分も高く評価されるのです。やはり、目先の男の小さなメンツを捨てることが、大きな飛躍につながっていくのです。