PRESIDENT 2013年1月14日号 掲載

■糖質オフダイエットの落とし穴

体を痩せやすくするには合理的な食べ方を意識することです。ポイントは6つあります。

1.1日2回は肉・魚・卵を、1食につき手のひら1枚分食べること。
肉などの動物性たんぱく質には、代謝を上げる効果があります。なかでも脂肪燃焼効果のあるL−カルニチンが多く含まれる赤身を、できるだけ原型に近い形で食べましょう。鶏よりは牛、羊。ハンバーグよりはステーキや角煮のほうが、消化にカロリーが使われるので代謝が上がります。魚は、季節に必要な栄養を補ってくれる旬のものを選ぶこと。

2.汁物を毎食とること。
温かい汁物には体を温める効果があり、食事の最初に飲むことで、後に食べるものが消化しやすくなります。

3.米を食べること。
最近の「糖質オフダイエット」ブームで、炭水化物のすべてをとらない人も多いようですが、日本人を太らせたのはパンやパスタに使われる小麦です。米の消費量が減ってから日本人は太りはじめました。米に罪はないのです。

4.生モノや発酵食品を食べること。
生モノとは、生の肉・魚・野菜・フルーツのこと。代謝を上げるために必要な酵素をとることができます。

5.薬味を使うこと。
生姜、にんにく、七味、わさび、からし、ネギ、タバスコなどの薬味は、体を温めて代謝を上げてくれます。

6.どんな食事でも生野菜や漬物、汁物から食べること。
次に肉や魚などのメーン、そしてごはんの順が理想的です。この順番で食べることで糖の吸収はゆるやかに、消化はすみやかになります。

要するに、「夜遅く食べると太る」「カロリーをとると太る」という考えは、ただの思い込みなのです。痩せるために必要なのは、「栄養=カロリー」をしっかりとって、体を温め、代謝を上げること。ダイエットコーラとコーラの2択なら、痩せたい人ほどダイエットコーラを飲んではいけません。カロリーもなく冷えたダイエットコーラは、何より代謝を下げてしまうからです。カロリー表示に惑わされず、「体が温まる=代謝が上がって痩せる」とシンプルに考えて食事と向きあうと、簡単に正解にたどりつくことができます。

これらの法則に当てはめると、夜中に食べるべきもの、避けるべきものも自ずと導き出されます。たんぱく質が十分にとれる焼き肉や牛丼は食べるべきもの、たんぱく質がまったくとれない菓子パンや、汁けのないカップ焼きそば「だけ」というメニューは避けるべきです。

どうしても菓子パンが食べたいならスープとソーセージを足す。手軽さ重視ならおにぎりや手巻き寿司に替える。麺が食べたいなら、カップ焼きそばより温かく、汁けのあるカップラーメンを選ぶ。ラーメン屋が近くにあるなら、肉を大盛りにしたチャーシュー麺に薬味をたっぷりかけ、スープをたくさん飲む。食べることを諦める必要はなく、足りない栄養を足していけばいいのです。

こう言うと「そんなにたくさん食べられない」と感じる人もいるでしょう。食べきれないなら、そのときは無理しないでください。ルールや習慣よりも自分の体の声を信じるのです。「1日3食きちんと食べなさい」「残さず全部食べなさい」という子どもの頃の言いつけも忘れたほうがいい。「お腹がいっぱいだ」と気づきながら食べたもの、「まずいな」と思いながら飲み込んだものは、すべて体脂肪になります。義務感からの完食が人を太らせるのです。

私の結論は、「何時に何をどれだけ食べてもいい」「米や肉をとらないと痩せることはできない」です。食べたいときに食べたいものを、本当に食べたい分だけ食べること。夜中の11時に豚骨ラーメンを食べてもいい。体が欲する好きなものを好きなだけ食べてください。

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伊達友美/ダイエットカウンセラー
1967年、静岡県生まれ。
管理栄養士、日本抗加齢医学会認定指導士。アオハルクリニック食事カウンセラー。これまでに5000人もの減量栄養指導を行う。

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(ダイエットカウンセラー 伊達友美 大高志帆=構成)