2016年9月19日、中国のコラム作家・張豊(ジャン・フォン)氏は、「王楠、あなたたちは結婚の時に日本の美女に介添人をさせたではないか」と題するコラムをつづった。

張氏はこの問題について、「中国のスポーツ選手の愛国心は一般人に比べて強い」と分析する。それは、彼らが練習以外に受ける教育と言えば、愛国主義教育を置いてほかにないからだ。そのため、これまで大会に優勝した選手の多くは、口をそろえて「育ててくれた国に感謝する」と国への思いを語っている。

張氏は、「中国人のスポーツ熱が高まって30年余りたったが、中国人のスポーツに対する理解は『国のために栄誉を勝ち取る』というレベルにとどまったままだ」と指摘。例として、サッカーのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で中国クラブのサポーターが中国国旗を掲げたことを挙げ、「レアル・マドリードやマンチェスター・ユナイテッドのサポーターが、スペインやイギリスの国旗を手にクラブを応援するのを見たことがあるだろうか?」と疑問を呈する。

さらに、「プロ化され、大衆のものとなった現代スポーツでは、国のために戦うだけでなく、その言動にも現代人にふさわしい礼儀や教養が求められる」と主張する。クリスティアーノ・ロナウドはメッシに対して嫉妬心を抱いているものの、公の場では「メッシは偉大な選手」と称えているのに対し、中国競泳の孫楊(スン・ヤン)はインタビューで公然と「日本の国歌は不快」と発言したことを指摘。「心の中で思っている分には問題ないが、記者を前に公然と言い放つのは教養の著しい欠如を表す」と批判する一方、孫の発言を記者から聞いた萩野公介が「発言の経緯がわからないので…」と応じたことについて、「これこそが教養のある受け答えである」と称賛している。

ただ、中国のスポーツ選手の中にも“現代化”された選手はいるという。それは、米国式のユーモアをマスターして米国人記者の人気者になった元NBAプレーヤーの姚明(ヤオ・ミン)。しかし張氏は、「彼のような中国選手はまだ少ないのが実情だ」と論じている。

張氏は最後に、多くの中国のスポーツ選手が抱える課題に「“現代人”になること」を挙げる。「かつては、中国選手の練習は国の栄誉を勝ち取ることを目標にしていた。金メダルを獲れば引退後にそれなりのポジションに納まり、話が下手でもその地位や待遇は影響を受けない。しかし、現代スポーツにおいて優秀な選手はどうしても大衆と向き合わざるをえず、公人としてのあり方を身に付けなければならない。これは引退した選手にも言えることである」と指摘している。(翻訳・編集/北田)