2016年9月16日、中国中央テレビ(CCTV)の番組「焦点訪談」は、中国人観光客のマナーの問題について伝えた。

番組では、中国人観光客のマナー違反を指摘する報道が相次いでいることについて、「一部の者の行為によって全体が“悪魔化”されている」と指摘する。その例として、今年3月に中国人観光客がタイのバイキングでエビを奪い合う映像が話題になったが、後にこの映像が2年前のものだったことがわかったことや、昨年9月にある中国人観光客が「欧州でのマナー違反の記録によって米国の空港で入国拒否された」とされたケースでは、実際はその中国人は欧州に訪れておらず、単に手続き上の問題だったことなどを挙げる。

番組では、中国旅游研究院や中国オンライン旅行大手のシートリップの2016年上半期の海外旅行者に関するレポートを引用し、「個別の旅行者の非文明的な行為に世論の焦点が集中しているが、注目された事件では、最終的に大きな誤解があったり、疑惑が残ったりするケースが多い」とし、中国人観光客が“悪魔化”されているのは、一部のメディアやネットユーザーによる偏見が関係していることもあると主張している。

さらに、今年上半期にはイタリアの人口に匹敵する延べ5900万人余りの中国人が海外旅行に出かけたものの、非文明的行為は極めて少なかったとしている。中国旅游研究院の戴斌(ダイ・ビン)院長は、「ニュースの場合、良い情報は伝わらず、悪い情報は遠くまで届く」とし、「中国人観光客による数多くの素晴らしい行為も知っている」と明かした。また、シートリップ北京支社の姚欣玉(ヤオ・シンユー)氏は、「ツアー引率者の9割が、中国人観光客は一定の素養を身に付けていると回答している。また、その他の外国人観光客と比べても、問題行動はごく少数だと聞いている。弊社のツアーではひどいマナー問題は起きていない」と語った。

このほか、シートリップで10年以上ツアーの引率者を務める盧国明(ルー・グオミン)さんは、「日本ツアーの引率をした時、現地でのごみの分別の重要性について説明した。旅行の最終日に、ある高齢の男性が突然、空になったペットボトルを7〜8本持ってきた。何かと思ったが、話を聞くと、彼は日本語がわからず、適当に捨ててしまってはまずいと思って私に処分を頼んだということがわかった。これは小さなことだが、その時はとても感動した。実は中国人の文明レベルは高い。ただ、時々理解が足りないことがあるだけだ」と語った。(翻訳・編集/北田)