2016年9月26日、韓国・ソウル新聞によると、韓国の法廷で飛び交う暴言が問題になっている。正義具現の最後の砦とされている司法府の権威と信頼が低下し、訴訟の当事者らは人格的な尊重が得られないなど、悪循環が続いている。

2011年5月、損害賠償請求の訴訟を起こしたAさん(70)は、主たる証拠記録を持って来られなかったという理由で、傍聴客らの前で裁判官から侮辱的な発言を受けた。事件を担当したB裁判官は、「裁判所をなめているのか。何をしているんだ」と怒りをあらわにしたという。これに対して、Aさんが「裁判の進行に異議がある」と反論すると、B裁判官は「異議好きだな。ふざけたことを言うな」とさらに叱責した。国家人権委員会は、該当裁判所の所長に対しB裁判官への注意を勧告した。

25日、国会法制司法委員会所属・共に民主党のクム・テソプ議員が人権委から受け取った資料によると、ここ5年間で最高裁判所や憲法裁判所、各裁判所に対する人権侵害の苦情件数は335件に達している。類型別では、「暴言・悪口」など人格権侵害が89件、裁判所別では、ソウル中央地裁(43件)と最高裁判所(27件)が多かった。クム議員は、「国民の人権を守るべき裁判官の人権侵害は、重い懲戒が処されるべき」と強調している。

一方、被告から侮辱や脅迫を受けた裁判官もいる。最高裁判所の司法年鑑によると、2012年から2014年の3年間、全国の裁判所で毎年平均52.3件同様の事例があった。暴言などで裁判官の審理を妨害したり、裁判の威信を毀損(きそん)したりした場合、裁判所の職権により20日以内の監置処分や100万ウォン(約9万1500円)以下の過料を賦課することができるが、処分の濫用への懸念から、実際の処分は2014年の11件のみと最小限にとどまっている。

これを受け、韓国のネットユーザーはさまざまなコメントを寄せている。

「最近の裁判官は自分勝手に判決を下しているような…。裁判官は裁判官らしくしてくれ」
「『法廷侮辱罪』なんていうおかしな罪名もやめてほしい。法廷侮辱は裁判所のやつらがやってることじゃないか」

「幼い時から勉強だけで人格の形成もちゃんとできてない裁判官に何が分かるのだろう」
「年配の被告にも暴言を吐くなど、裁判官は権威意識がどれだけ高いのだろう。あんな裁判長を信じて正しい判決を望む国民が不幸になるだけ」

「金さえあれば法に守られる。金がなければ身に覚えのない罪が被せられる国」
「韓国に正義なんてあるの?お金に狂った裁判官や検事ばかりがうじゃうじゃ」

「韓国を生かすには、まずは司法部の改革が必要。特に裁判官、それから弁護士、その次は検事」
「正常な場所は一体どこにあるの?」(翻訳・編集/松村)