2016年10月4日、米国のラッパー「YG」の楽曲が「中国系市民を侮辱している」としてメディアでの公開中止を求める署名活動にまで発展した問題について、米国の中国系議員からも批判の声が上がっている。中国僑網が伝えた。

問題の楽曲「Meet the Flockers」は、中国系市民居住地で起こる窃盗をテーマとしたもので、2年前にネットの動画サイトで公開された。歌詞では、ある家に車で乗り付け、ドアのベルを鳴らし、家に人がいないことを確認し「ゲームを始める」過程が描かれる。ミュージックビデオでは、2人組の窃盗犯が家に入り込む際、家の門には中国系の家庭を感じさせる張り紙が貼ってあるのが映し出される。いずれも中国系の家庭をターゲットに窃盗を奨励するような内容に受け取れる。

同楽曲をめぐっては、中国系市民を中心にメディアでの公開中止を求める署名活動に4万人以上が参加。米連邦調査局(FBI)が調査に乗り出す事態となっていた。

こうした騒動を受け、「米国初の中国系女性下院議員」ジュディー・チュー(趙美心)氏は3日、「強い人種的憎悪を含んだ楽曲を無責任にネット上で公表したことは、米国の『表現の自由』の範囲を著しく逸脱するものであり、多民族社会の米国では決して容認されない」と批判した。

カリフォルニア州議会の下院議員、エド・チャウ(周本立)氏も3日、「このような極端な表現を見て見ぬ振りをすることは、民族間の暴力的衝突を放任することに等しい」と指摘。「米国の『表現の自由』は他人の利益の犠牲の上に打ち立てられるべきではない。人種的憎悪や暴力犯罪をあおりたてる形で『表現の自由』が満たされるべきではない」と批判した。(翻訳・編集/柳川)