2016年10月5日、国慶節(建国記念日)の大型連休に入った中国で多くの人が国内外の観光地に訪れる中、例のごとくマナー違反行為が問題になっている。

人民日報によると、北京市八達嶺の万里の長城では、カップルが持っていた鍵を使って長城のれんがに名前を彫る様子が目撃された。近くには「彫らないでください」との看板があるが、目に入らないようだ。見かねた別の観光客が注意するも、2人は完全に無視していたという。

長城のれんがへのいたずら書きは多く、日付や連絡先、「愛しているよ」などの文字が刻まれており、中には英語や韓国語など、外国語の落書きも少なくない。今年8月には日本の大学生2人がドイツの世界遺産・ケルン大聖堂の壁に落書きするという事件もあった。有名な観光地に行くと名前を残したくなるのは、万国共通のようだ。

万里の長城と並んで北京の有名な観光地である頤和園にも、国慶節連休を利用して多くの観光客が訪れている。ここで問題になっているのが、ごみのポイ捨てだ。法制晩報によると、この時期は1日に数十万の観光客が訪れ、現地の清掃員にとっては最も忙しくなるのだという。観光客にポイ捨てしないよう呼び掛けているものの、園内の昆明湖からすくうごみの量は1日約1トンにのぼるという。

出かける人が多くなればトラブルも起きるもの。中国青年網によると、2日夜に河南省鄭州市を走る高速鉄道の車内で、座席の下に落ちた子どものおもちゃを拾おうとした母親の手が金属部分に挟まり、抜けなくなるという騒動が起きた。ところが、この母親は乗務員が工具で金属部分をこじ開けようとするのを拒否して消防に通報したほか、駆け付けた消防に対してもまず別の座席でどのように処理するかの「実験」を行わせた。

この騒動で列車の運行に30分ほどの遅れが生じた。さらに、女性は駆け付けた家族らと共に鉄道部に対して賠償を要求したという。普通であれば、当事者が周囲に「迷惑をかけました」と謝罪して済む話だがそうはいかず。結局、警察の仲裁によってその場は収まったそうだ。

これらの騒動について、ネット上では批判の声が多数あがっている。中国では若い世代を中心にマナーが向上してきていると言われるが、根本的な解決にはまだ時間がかかりそうだ。(翻訳・編集/北田)