2016年10月6日、参考消息網は「中国では、泳げないために命を落とすケースが少なくない」と指摘する米紙USAトゥデイの記事を紹介した。

「子どものころは泳ぎ方を学ぶなんて不可能だった」と話すのは、北京市のスイミングクラブに通う24歳の女性だ。毎週水曜日の夜に開かれる初心者向けクラスには、若い女性を中心に約20人が参加している。この女性もこのうちの1人。「勇気を振り絞って通い始めた」という。

リオデジャネイロ五輪の関連種目でメダル18個を獲得した中国は外部から「水泳大国」として捉えられているが、実際の状況は違う。泳ぎのできる中国人はそれほど多くないのだ。このため水に溺れて命を落とすという悲劇も繰り返し起き、14歳以下の子どもの場合、犠牲者の数は交通事故を上回る。ある統計によると、中国では毎年約6万人が溺死(洪水や船舶事故を含まず)しており、この数はインドの2倍という深刻さだ。華中師範大学体育学院の王斌(ワン・ビン)教授は「中国の溺死者に子どもが占める比率は7割」と紹介し、「泳ぎを学んだから水死しないという保証はないが、危険を減らすことはできる」との見解を示す。

中国がまだ貧しかった2、30年前、プールや水泳教室も少なく、一部の人は川や湖で泳ぎを見よう見まねで身に付けていた。水泳は今でも「大衆スポーツ」にはなっていない。最近、海南省で行われた調査で「泳げる」と答えた若者はわずか21%だったが、河北省の農村ではさらに低い10%にとどまった。プールや手頃な料金で通える水泳教室の不足が原因とみられている。また、ある専門家は「事故を減らすために水泳指導が最も必要なのは農村の貧困児童」と指摘。児童らは学校で「監視員のいる遊泳施設で泳ぎなさい」と教わるが家の近くにそのような施設はほとんどなく、夏になれば近くの川などに泳ぎに行くのだという。(翻訳・編集/野谷)