2016年10月12日、南海電鉄の男性車掌が行った車内アナウンスが「外国人差別ではないか」と物議を醸した問題で、中国のネットユーザーは意外な反応を示している。

10日午前11時30分ごろ、大阪・難波発関西空港行きの南海電鉄空港急行に乗務していた40代の車掌が「日本人のお客様にご不便をおかけしています。外国人のお客様が多く、しばらくの間ご辛抱願います」などとアナウンスしたという。日本人客から「会社で定められたアナウンスなのか」と問い合わせがあり、発覚した。車掌は、日本人乗客の1人が「外国人が多くて邪魔だ」などと叫ぶのを聞いたためにこのようなアナウンスを行ったとし、「差別の意図はなかった」と説明しているという。同社は「不適切だった」として車掌に口頭注意を与えた。

この問題は日本でも賛否が別れた。「不適切ではない」「外国人が多いのは嫌」という意見がある一方、「国籍で区別するのは問題。マナーの悪い外国人に直接注意すべき」という意見も寄せられた。では、訪日外国人の中で多数を占める、中国、韓国のネットユーザーはこの問題についてどのような反応を示しているのか。

まず、このニュースがいち早く取り上げられた韓国では、「わさびテロ」の一件が大きく注目を集めていたこともあり、敏感に反応している。ネットユーザーのコメントでは、「在日コリアンはこんな差別を受けてきたということか」「日本に行くのはやめよう」「こんな差別国で五輪をやるのか?」など、批判的な声が多いが、一部に日本国内から車掌のアナウンスに批判の声が上がっていることを評価する声も出ている。

一方、中国ではそれほど大きく報じられておらず、環球時報が英紙ガーディアンの報道を引用する形で伝えた程度。ネットユーザーからは、「日本人の友好的で寛容な姿は全部作られたもの。本心では外国人を嫌っている」「これでも“礼儀正しい国”なのか?」と批判的な声がある一方、「観光客は混雑する時間に電車に乗るのは極力避けた方がいい」「こんな些細なことがニュースになるのは、日本の乗務員の日頃の態度が素晴らしいということだ」「国にとっては外国人観光客は経済を後押ししてくれるからありがたいだろうが、個人には歓迎する人もそうでない人もいるだろう」と理解を示す声も少なくない。

観光立国を掲げ、東京五輪に向けて訪日外国人を4000万人に増やす計画の日本。今後も同様の問題が議論されることが増えてくるかもしれない。(翻訳・編集/北田)