2016年10月15日、独ラジオ局ドイチェ・ヴェレ中国語版サイトは記事「ビジネスモデル―サッカー場」を掲載した。

「サッカー場を作ってくれという依頼がひっきりなしですよ」と語るのは範承恩(ファン・チョンエン)氏。地方自治体向けにサッカー場付きレジャー施設を建設、運営する企業「サッカーワールド」の経営者だ。習近平(シー・ジンピン)体制発足後のサッカーバブルで大きな利益を手にしてきた。

海外強豪クラブの買収、世界的選手の獲得、サッカースクールの開設など今、中国ではサッカーバブルが吹き荒れている。その背景にあるのは習近平国家主席の意志だ。都市部の空き地が少ない中国ではバスケットボールの方が普及しやすいように思えるが、習主席は五輪と並ぶ影響力のあるサッカー・W杯を通じて中国のソフトパワーを向上させたいと考えた。地方政府にとっては習近平の希望は命令に等しい。かくしてサッカー場建設ラッシュが始まり、範の懐には莫大(ばくだい)な金が転がり込むようになった。順風満帆の今、ただ願っているのは5年後に誕生する次期主席が「別のスポーツ好きではないこと」だという。(翻訳・編集/増田聡太郎)