歌手のボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞したことが13日に明らかになると、その予想外の結果に衝撃が走っている。その一方で、現時点までボブ・ディラン本人は受賞について沈黙を貫いている。しかし、中国の図書市場では、読者がすぐに反応し、わずか4日で、ボブ・ディランの自伝の売り上げは前月と比べて97倍にまで激増した。また、彼に関連する伝記も売り切れ続出となっている。北京日報が伝えた。

中国のECモール・京東商城では、ボブ・ディラン関連の書籍が4冊販売されている。そのうち、自伝「Chronicles:Volume One」は、ボブ・ディランが3年かけて自ら執筆。その非凡な人生を振り返っている。ほかの3冊は、英国の作家・ハワード・スーンズが書いた「ボブ・ディランの生涯:ダウン・ザ・ハイウェイ」、米国のベストセラー作家・ドールトン・デイヴィッドの「Who is that man?In Search of The Real Bob Dylan」、重慶大学出版社から出版されているボブ・ディランの自伝「ノー・ディレクション・ホーム」だ。

京東商城の17日の最新データによると、この4冊はノーベル賞受賞発表前は、それほど売れていなかったものの、発表後に売り上げが急増している。中国語版の「Chronicles: Volume One」を例にすると、ノーベル賞受賞発表後1時間の間に、過去4カ月分に匹敵するほどの売り上げになった。17日の時点で、その売り上げは前月と比べて97倍に達している。また、「ボブ・ディランの生涯:ダウン・ザ・ハイウェイ」は受賞発表後1時間で、過去5カ月分に匹敵するほどの売り上げになった。

河南大学出版社(北京)の責任者で、「Chronicles: Volume One」の出版に携わった楊全強さんは、「ノーベル賞受賞が発表された時は、私も同僚もとても驚いた。ここ数日は、私も同僚もまるで宝くじに当たったような気分でぼんやりしてしまっている」と話す。13日の夜から、楊さんと同僚は、絶え間なくかかって来る電話の対応に追われており、ネットショップからの注文で、「Chronicles: Volume One」の在庫は全てなくなった。同書は販売が始まって約1年の間に、4〜5000冊しか売れていなかった。しかし、出版社は受賞発表後すぐに2万冊の増刷を決め、今後も状況に応じて増刷することにしている。

長年、ノーベル賞受賞者の中国語版図書は、ほとんどが大手出版社から出版されていた。しかし、ここ数年は、ノーベル賞と無縁だった民営出版社などが次々にそこに割り込んでいる。出版界の関係者は、「数年後、このような状況はもっと普遍的になる」と予測している。(提供/人民網日本語版・編集KN)