[フランクフルト 22日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は22日、世界的な経済成長は2017年は加速する公算が大きいとしながらも、中国を含む主要新興国や英国の欧州連合(EU)離脱決定に起因するリスクにより、見通しは思わしくないとの見解を示した。

ECBは定期的に公表する経済報告書で、世界的な経済成長は加速すると予想。ただ、世界最大の規模を持つ米経済の回復が見込まれているものの、世界経済の回復過程は一様ではなく、段階的なものとなるとし、先行き不透明感は高いとの見方を示した。

そのうえで「中国を含む新興国の一段の減速が主要な下方リスクとなる」と指摘。「金融情勢のひっ迫化に加え、政治的な先行き不透明性により現在も見られるマクロ経済上の不均衡が拡大する可能性があり、これにより信頼感が損なわれ予想外に大きな減速につながる可能性がある」とした。

中国に関しては「経済の移行に関する政策の先行き不透明性が世界金融の不安定性につながる可能性がある」と指摘。「一部重工業部門の過剰な生産能力の削減のほか、不良債権問題への対処など、経済の再均衡化に引き続き注力することで、経済成長ペースが鈍化すると予想される」とした。

英国のEU離脱問題については「先行き不透明感が高まり、貿易、企業信頼感、投資がマイナスの影響を受け、経済的な悪影響は予想より拡大する恐れがある」とし、金融政策と財政政策が英経済の支えとなると見られるが、短期的な影響は穏当なものになったとしても、離脱交渉をめぐる政治的な先行き不透明性により、英国では投資を中心に内需が弱含むと見られるとの見方を示した。

ECBが今回の報告書で示した見解は9月の理事会に提示された見通しとおおむね一致する。