[4日 ロイター] - <為替> ポンドが対ドルで31年ぶりの安値を更新した。メイ英首相が来年3月末までに欧州連合(EU)離脱を通知すると表明して以降、ポンドは約2%下落している。

一方、欧州中央銀行(ECB)が債券買い入れ規模を減らす可能性があるとの報道でユーロはドルに対する下げ幅を急速に縮小した。

ポンド/ドル<GBP=D4>は一時1.2720ドルと1985年6月以来の安値に沈んだ。終盤は0.8%安の1.2738ドル。

多くの市場参加者は、英政府の姿勢が移民制限の権利を優先して単一市場と完全にたもとを分かつ「ハード・ブレグジット」につながると懸念。この場合、ロンドンから金融機関が大挙して出ていく恐れがある。

ユーロ/ドル<EUR=>はおよそ2週間ぶり安値の1.1135ドルまで売られる場面があったが、終盤は持ち直した。ECBが量的緩和(QE)プログラムの終了前に、段階的に債券買い入れ規模を縮小していく可能性があるとブルームバーグが報じたことが影響した。

ドルは総じて堅調。主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は終盤に0.5%高となった。

3日発表の米供給管理協会(ISM)の9月製造業景気指数が強い数字で、米連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げするとの観測が強まった。

リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は4日、インフレを制御するには金利が著しく上昇する必要があるかもしれないと述べ、利上げの強い根拠が存在するとの認識を示した。

<債券> 国債利回りが上昇。ECBが資産買い入れプログラムの縮小を計画しているとの報道を受け、指標10年債利回りは約2週間ぶりの高水準をつけた。

投資家の間では、成長やインフレ率押し上げに向けた中銀の取り組みの効果に対する懐疑的な見方が高まると同時に、資産購入策によってバブルや市場ファンダメンタルズの歪みを招くとの懸念が強まっている。

7日発表の9月の米雇用統計と14日に行われるイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演が今後の焦点となる。

ロイターが実施したエコノミスト調査では、非農業部門雇用者数が17万5000人増となることが見込まれている。また、予想を下回った8月の雇用者数の伸び(15万1000人増)が上方修正されるかも注目される。

CMEグループのフェドウォッチによると、FRBが11月に利上げに踏み切る確率は13%、12月は63%となっている。

<株式> 続落。英国のEU離脱に伴う影響や年内の米利上げをめぐる懸念が強まっている。

英ポンドが31年ぶりの安値を更新。英国株はポンド安で上昇したが、米国の投資家の間には不安が広がった。USバンクのプライベート顧客グループのビル・ノージー最高投資責任者は、英国のEU離脱がより混乱した形になるとの見方が出ている点に反応しているのは明らかだと指摘した。

リッチモンド地区連銀のラッカー総裁が4日、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有していたら利上げ見送りに反対していたと発言し、改めて利上げが意識された面もあった。フェデラルファンド(FF)先物が織り込む12月の利上げ確率は63%になった。

一方、投資家の目は第3・四半期決算にも向けられつつある。企業利益が既に低くなっている予想水準にさえ届かないようなら、バリュエーションが過去平均を上回っている株式市場に新たな下げ圧力が加わりかねない。

S&Pの11セクター中10セクターが下落。公益<.SPLRCU>は2.2%安、通信<.SPLRCL>は1.7%安だった。

<金先物> 大幅続落。 対ユーロでのドル高進行や米国の早期利上げに対する警戒感などを材料に売られた。

<米原油先物> 小反落。対ユーロでのドル買い先行や原油在庫の増加予想が圧迫材料。ただ石油輸出国機構(OPEC)の協調減産実施への期待感が根強い中、テクニカル要因による買いや持ち高調整による買いが入ったため、下値は堅かった。