[4日 ロイター] - 米アルファベット<GOOGL.O>傘下のグーグルが4日発表した新型スマートフォン「ピクセル」は、アップル<AAPL.O>の「iPhone(アイフォーン)」に対抗することに狙いを定めている。しかし完全な独自開発製品であるピクセルの導入によって犠牲になるのは、むしろ韓国のサムスン電子<005930.KS>など、グーグルの携帯端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載端末を製造する提携企業かもしれない。

「プレミアム版アンドロイド端末という戦略は、実際にはサムスンから市場シェアを奪う戦略だ」と話すのは、ジャックドー・リサーチのアナリスト、ジャン・ドーソン氏。「グーグルが提携企業とのおおっぴらな競争を望んでいないのは明らかだが、この製品はアップルよりサムスンと競合する面の方がずっと大きい」という。

グーグルのハードウエア責任者リック・オステルロー氏はピクセルの発表会で、「醜いカメラの出っ張りはありません」と述べ、デザイン重視派の不興を買ったアイフォーン7のカメラレンズを暗に揶揄して笑いを誘った。

ピクセルの広告でも、イヤホンジャックを廃止して多くの顧客を怒らせたアイフォーン7を意識し、「イヤホンジャックは3.5ミリ、今まで通りで安心」と強調した。

とはいえ、ピクセルはパッケージデザインにこだわるなど、デザイン哲学という面でアップルと重なる面が大きい。

グーグルの製品管理担当バイスプレジデント、マリオ・ケイロズ氏はインタビューで、「グーグルはプラットフォーム(アンドロイド)の提供と、自社製品の製造の両方を成し遂げられる」と述べ、提携企業が犠牲になるとの懸念を退けた。しかしグーグルは、アップルとサムスンという巨大企業2社を敵に回す結果になりかねない。